河合町   川合大塚山古墳群 乙女山古墳 ナガレ山古墳 別所下古墳 倉塚古墳 一本松古墳 佐味田宝塚古墳

河合町の地図g

川合大塚山古墳群
馬見古墳群・北群
国史跡
河合町川合・穴闇
撮影日2009/11/7
2011/11/23

奈良盆地内で最も低い平地に8基の古墳が確認されている。
川合大塚山古墳群配置図

大塚山古墳 前方後円墳・全長215m
城山古墳 前方後円墳・全長109m
中良塚古墳
(高山塚一号古墳)
前方後円墳・全長88m
高山二号墳
(高山塚二号古墳)
円墳・径35m
高山三号墳
(高山塚三号古墳)
円墳・径30m
高山四号墳
(高山塚四号古墳)
円墳・径30m
丸山古墳 円墳・径48m
九僧塚古墳 方墳・一辺35m

中良塚古墳は駐車スペースがある。

 川合大塚山古墳
    川合大塚山古墳群
河合町川合
撮影日2009/11/7

川合大塚山古墳
後円部側から見る
丸山古墳の辺りから撮る
大きくて全体は見えない

川合大塚山古墳 後円部の墳丘と周壕跡
周壕跡は古墳の周りを盾形に囲んでいる。

川合大塚山古墳 前方部前面と周壕跡
周壕がそのまま水田となっていて、
すばらしい!
  大塚山古墳は 前方部を南に向ける全長215mの前方後円墳
  後円部径108m・高さ15.8m、前方部幅123m高さ16.9m)
  3段築成 葺石あり埴輪あり
  周囲には盾形周濠の痕跡が明確に残る。周堤・外周溝・外堤がある。
  埋葬施設は竪穴式石室と考えられている。
  盾形埴輪、円筒埴輪(5世紀後半に近い時期の須恵質の埴輪が含まれる)
  5世紀中頃〜後半の築造と推定されている。
 本格的な調査は未だ。1992,1998年に周濠の一部のみ調査。 

   

  丸山古墳
  川合大塚山古墳群
河合町川合
撮影日2009/11/7
 
 
 径48mの円墳 周壕があると確認されている。 

  

 城山古墳
    川合大塚山古墳群
河合町川合
撮影日2009/11/7
 

全体に低くなり、畑となっている。中世には城砦として利用されていた。
 城山古墳は 前方部を南に向ける
  全長109mの前方後円墳 後円部径60m・高さ10m 前方部幅73m・高さ10m
  周濠あり(二重の周濠の可能性)
  埋葬施設は未調査で不明
  円筒埴輪、土師器、瓦器が出土
  6世紀前半の築造と推定されている。
  部分的な調査のみ行われている。 

  

 中良塚古墳
  川合大塚山古墳群
河合町穴闇
撮影日2011/11/23



中良塚古墳南西から

  中良塚古墳後円部から前方部

  中良塚古墳前方部から後円部
 中良塚古墳は前方部を北に向ける
  全長88mの前方後円墳 後円部径45m・高さ6.5m 前方部幅50m・高さ6.5m
  2段築成 テラスに円筒埴輪がめぐる 斜面に葺石あり
  周壕あり 外堤あり
  埋葬施設は未調査だが、粘土槨と考えられている。
  円筒埴輪、朝顔形埴輪、家形埴輪、盾形埴輪、蓋(きぬがさ)形埴輪、須恵器が出土
  5世紀後半の築造と推定されている。
        (説明板から)

    

 高山塚2・3・4号墳
  川合大塚山古墳群
河合町穴闇
撮影日2011/11/23

高山2号墳

復元径35mの円墳
現状は東西16m・南北18m
周壕あり
人物埴輪(腕)や動物埴輪の一部が出土



高山3号墳
幼稚園の横にある。

復元径30mの円墳
現状は東西18m・南北20m

周濠部から滑石製勾玉が出土


高山4号墳
民家に挟まれている。
復元径30mの円墳
現状は10mほどしかない。

    

  九僧塚(クソウヅカ)古墳
   川合大塚山古墳群
河合町穴闇
撮影日2011/11/23



九僧塚古墳 北西から見る

川合大塚山古墳の西側にある。
 九僧塚古墳は 東西27m・南北33m・高さ3mの方墳
  大塚山古墳の陪塚で、
    道路となってしまった大塚山古墳の外堤に隣接してつくられている。
  円筒埴輪が出土
  古墳時代中期の築造と推定されている。

     

乙女山古墳
馬見古墳群
丘陵中央群
国史跡
北葛城郡河合町大字佐味田
馬見丘陵公園内
撮影日2009/11/7

馬見丘陵公園内に保存。
雑木に覆われていてよくわからない。説明板も墳丘の向こう側にあってなかなか見つからなかった。
墳丘に自由に上れるが、これだけ木が生い茂っていると、入ろうという気にならない。


乙女山古墳
周壕の跡が残っているので周りを歩くと
大きさががわかる。

周りを歩いただけでは造り出しはわからなかった。

乙女山古墳実測図
墳丘の周囲には周濠が残り、
周濠の外側には外堤が残る。

1987年、範囲確認と造り出しの一部の発掘調査


乙女山古墳は 前方部を東南に向ける
全長130mの帆立貝式古墳
後円部径104m・高さ14.6m  前方部長30m・前方部幅52m・高さ3.5m
後円部の南西側に方形の張り出し部(幅22m・長さ12m)がある。
周濠の周囲に幅約30mの外堤がめぐる。
埴輪あり 葺石あり
後円部頂には白石が敷かれている。
埋葬施設は粘土槨に木棺と思われる。
墳頂部等で、滑石製の勾玉、臼玉、刀子、鎌などが採集された。
発掘調査で、造り出し部で葺石と円筒埴輪列が確認されている。
家形などの形象埴輪も出土。
5世紀前半の築造と推定されている。

ナガレ山古墳 
馬見古墳群丘陵中央群
国史跡
北葛城郡河合町大字佐味田
馬見丘陵公園内
撮影日2009/11/7

馬見丘陵公園内に保存。

ナガレ山古墳を東南の墳裾から見る。
1970年から土取りで東側が破壊されたため、
国史跡となり保存された。
1988年(昭和63年)から発掘調査、破壊された墳丘部分を築造当初の姿に復元した。
西側は芝生を張って整備した。



ナガレ山古墳の前方部から後円部を見る。


発掘で2段分の円筒埴輪列と葺石の確認、
東裾くびれ部の前方部寄りで円筒埴輪を2列に並べた通路を確認した。


後円部から前方部を見る
前方部には埋葬部分が示されている






前方部の埋葬部分
粘土槨の中に組合箱型木棺があった。





ナガレ山古墳平面図
説明板から


ナガレ山古墳は 全長105mの前方後円墳
  後円部径64m・高さ8.8m 前方部幅70m・高さ6m
 埴輪列あり、葺石あり
 後円部3段、前方部2段築成
 前方部に組合箱型木棺を粘土で覆った粘土槨が確認された。
 後円部は未発掘だが、盗掘の時捨てられた土から勾玉などが出土。
  円筒埴輪、朝顔形、蓋形、盾形、家形埴輪 滑石製模造品などが出土している。
5世紀前半の築造と推定されている。

別所下古墳
馬見古墳群丘陵中央群
北葛城郡河合町大字佐味田
馬見丘陵公園内

撮影日2009/11/7

馬見丘陵公園内に保存。


別所下古墳

ちゃんと説明板がある。


別所下古墳 径60m・高さ6mの円墳
幅6mの周濠があり。
埴輪列あり、葺石はなし
埋葬施設は未調査
鰭付円筒埴輪・形象埴輪が出土
5世紀中〜後半の築造と推定されている。
1986年に外形測量と部分的な発掘が行われた。

倉塚古墳
馬見古墳群丘陵中央群
北葛城郡河合町大字佐味田
馬見丘陵公園内
撮影日2009/11/7

馬見丘陵公園内に保存。


後円部から前方部を見る
全体に低くなだらかで、
  ちょっと見たところ古墳には見えない。


墳丘に上ったら古墳に見えてきた。


前方部から後円部を見る。






倉塚古墳実測図
説明板から


倉塚古墳は 前方部を東に向ける。
全長180mの前方後円墳
後円部径106m・高さ12m、前方部幅70m。。
墳丘の東北部に周濠状の地形がある。

一本松古墳
馬見古墳群丘陵中央群
北葛城郡河合町大字佐味田
馬見丘陵公園内

撮影日2009/11/7

馬見丘陵公園内に保存。


一本松古墳
後円部

この向こう側に前方部が延びている。
公園の中に溶け込んでいる。
古墳の中でみんな遊んでいる。





一本松古墳実測図
説明板から


一本松古墳は 前方部を北東に向ける
全長133mの前方後円墳  後円部径80m・前方部幅80m。
周濠の一部と外堤が確認されている。
埴輪なし、葺石なし。
4世紀中葉の築造と推定されている。
(2006年に後円部南東側隣接地を調査、周濠と外堤の一部が確認され、
 外堤の上面で埴輪棺墓と土壙墓が発見された。)

佐味田宝塚古墳
国史跡
河合町佐味田
撮影日2011/11/23

牧野古墳のすぐ北にあるが、牧野古墳からは行けない。
500mほど東の巣山古墳西という交差点から、すぐ北の、
  交差もできないような細い脇道に入って、くねくねと西進した所にある。
たどり着けないかと思った。古墳そばに、かろうじて駐車スペースがあった。
(牧野古墳は広陵町、佐味田宝塚古墳は河合町)


佐味田宝塚古墳
右・前方部




佐味田宝塚古墳 後円部

雑木林となっている。
 佐味田宝塚古墳は 前方部を北東に向けている
  全長111.5mの前方後円墳 後円部径約60m・高さ約8m 前方部幅約45m・高さ約8m
  2段築成。周濠なし。葺石あり 埴輪あり
  明治14年(1881年)、地元民により後円部が発掘され(盗掘)、
   36面の鏡・勾玉・管玉・銅鏃・巴形銅器・鍬形石・石製合子、石製刀子・石製剣・鑿石製品・
   斧形石製品・紡錘車・鎌形石・石斧多数などが出土した。
   とくに36面の銅鏡の中で、家屋文鏡と呼ばれる鏡は、
    4棟の建物(竪穴式住居・高床倉庫・高殿・平地式建物が描かれている

  4世紀末〜5世紀初の築造と推定されている。


佐味田狐塚古墳という道路に分断された古墳もある。
佐味田狐塚古墳は、
 昭和50年に発見、調査後後円部中央に道路が通る。
 南向きの帆立貝式古墳で全長86m・後円部径66m・前方部復元幅25.5m。
 巣山古墳北西隅の周庭帯にくっついている。

馬見丘陵公園古墳分布図(園内の説明板から作成)

名前 大きさ
1 ナガレ山古墳 前方後円墳 全長105m
2 ナガレ山北1号墳    
3 ナガレ山北2号墳    
4 ナガレ山北3号墳    
5 ナガレ山北4号墳    
6 ナガレ山北5号墳    
7 坊塚古墳(消滅)    
8 石塚1号墳(移築)    
9 石塚2号墳(移築)    
10 石塚3号墳(消滅)    
11 ナガレ山東1号墳    
12 ナガレ山東2号墳    
13 別所下古墳 円墳  径60m
14 別所下2号墳 円墳  
15 カタビ1号墳    
16 カタビ2号墳    
17 カタビ3号墳    
18 カタビ4号墳    
19 乙女山古墳 帆立貝形古墳 全長130m・後円部径104m
20 文代山古墳 方墳 44m×40.5m
21 一本松古墳 前方後円墳 全長130m・後円部径80m
22 倉塚古墳 前方後円墳 全長180m・後円部径106m
23 倉塚1号円筒棺出土地    
24 倉塚2号円筒棺出土地    
25 狐塚古墳 帆立貝形古墳 全長86m・後円部径66m
26 タダオシ古墳 前方後円墳 全長48m・後円部径29m
27 三吉2号墳 帆立貝 全長90m
後円部径78m
28 三吉3号墳    
29 巣山古墳 前方後円墳 全長220m・後円部径130m
30 讃岐神社古墳    
31 池上古墳 帆立貝形古墳 全長92m・後円部径80.6m

河合町 おわり
広陵町

奈良の遺跡トップページ

トップページ