北村さんちの遺跡めぐり
更新日 2019/1/20

兵庫県北部その1
養父市1・香美町
2018/12/1〜3

早朝4時20分、自宅出発、兵庫県豊岡市を目指す。
北陸自動車道-(杉津PA)-敦賀JCT-舞鶴若狭自動車道-福知山IC
「道の駅農匠の郷やくの」で休憩。(実は開店時間前にトイレだけ借りた・・・)
8時半に最初の見学地、養父市の堀畑1号墳に到着!

地図g

堀畑1号墳
県指定史跡
養父市堀畑
(撮影日2018/12/1)

国道9号線沿いのラーメン屋の後ろに、墳丘が見える。
はさまじ里山の森公園内にあり、駐車場完備。
以前は、畜産試験場があったそうだ。
養父市HPに堀畑1号墳の発掘調査資料があるので、参考にさせていただいた。
養父市HPによると、但馬の横穴式石室ランキングでは、第4位の規模の横穴式石室がある。

 堀畑1号墳は 谷間地峠の東側に位置し、
 北・西・南の三方を山に囲まれた袋状の地形の中に立地している。
 直径40mの円墳 高さは北側で8.4m
 南東方向に開口する横穴式石室は、全長11.7m
  玄室長さ4.7m・幅2.3m・高さ3.8m 天井には長さ4.2mの巨石1枚を置いている。
  玄室の床面には10〜20cmの河原石が敷かれている。
  奥壁側は河原石の上に玉砂利が敷かれている。
  羨道長さ7m・幅は入口側2m玄室側1.35m
  羨道部は石材が小型で、細長い石材を横長に用いて、横目地を通して側壁を積んでいる。
 須恵器、鉄鏃、土師器、鉄製馬具が出土
 7世紀前半の早い時期の築造と推定されている。
 古墳時代後期では但馬最大級の古墳。石室の規模は但馬地方で4位
 平成17・18年度に発掘調査。

堀畑1号墳発掘調査 トレンチ配置図
(養父市HPから)

横穴式石室 平面・立面図
(養父市HPから)

堀畑1号墳 全景

昭和4年から平成5年まで
兵庫県畜産試験場但馬分場があり、
 古墳の周囲は開墾されて
 但馬牛の牧草地となっていた。

南から見る

墳頂から北を見る

東向きに開口

羨道部から玄室を見る

高さは3.8m!
玄室の天井は長さ4.2mの一枚岩

石室内部から外を見る
側壁にも2mを超すような
大きな石材を使っている。

最初の見学で、大きな石室を見ることができた!    

観音塚古墳
県指定史跡(S54)
養父市東上野
(撮影日2018/12/1)

堀畑1号墳から西へ約2km、平野山霊園の一角に残されている。
駐車スペースあり。

 観音塚古墳は 南北27m・東西23mの楕円形墳
 墳丘の裾部に円筒埴輪列がある。
 全長5.4m・幅1.2mの竪穴系横口式石室がある。、
 須恵器、鉄刀、鉄鏃や馬具の一部、装身具(碧玉製管玉・水晶製管玉・ガラス玉)などが出土
 6世紀前半の築造と推定されている。
 道路工事中に埴輪が発見され、古墳として知られるようになった。
 昭和52(1977)年に発掘調査
 発掘調査で埴輪列が確認できた古墳としては、現在のところ兵庫県で最も北端地域に作られた古墳。
 養父市内では、谷間地峠の付近に埴輪が集中してみられる。
 谷間地峠の東側にあるのが堀畑1号墳で、谷間地峠の西側にあるのが観音塚古墳。

西から見た墳丘

南東から見た墳丘
右手前は駐車スペース

観音塚古墳のやや東側には、同時代に作られた埴輪をもつ上野1号墳があるそうだが、
観音塚古墳付近の航空写真を見ていたら、すぐ東に丸い地形を発見した!
上野1号墳は、ここかもしれない・・・。

三宅タイコ山古墳
県指定史跡
養父市三宅
(撮影日2018/12/1)

観音塚古墳から西へ、国道9号線を約10km、
三宅団地から細い道を上がった先の墓地(太古山霊苑)の横に墳丘がある。駐車スペースあり。

 三宅タイコ古墳は  直径44m・高さ8mの円墳
 頂上部は直径10mの平坦地
 木製の鞘に納めて布で巻いて置かれた鉄刀(長さ90cm)、鉄鏃8本が出土
 5世紀前半の築造と推定されている。
 昭和49年に、小規模な発掘調査
 関宮地域では最大の大型円墳

三宅タイコ山古墳 全景

周堀もありそうです

航空写真を見ると、大きな円墳だとわかる。

「道の駅ハチ北」で休憩の後、香美町へ。

八幡山古墳群
ヤハタヤマコフングン
県指定史跡
香美町村岡区福岡
(撮影日2018/12/1)

八幡山古墳群は、八幡神社境内、八幡山公園内にある。

 八幡山古墳群は 福岡集落を眼下に見下ろす山頂に営まれた古墳群。
 現在、八幡神社境内地となっている。
 いずれも円墳と推定され、周濠をもつものもある。
 石室の開口するものが多く、羨道部をもった横穴式石室がある。
 3・5・6号墳の石室はいずれも九州や山陰の一部にみられる竪穴系横口式石室の類型。
 八幡山公園全体図 (現地説明板から)

 八幡山古墳公園として4基の古墳が神社の境内に保存されている。
 3号墳は、社務所横にある。
 4号墳・5号墳・6号墳は並んでいる。
 香美町のHPでは、4基とも、直径10m以下の円墳となっているが、もっと大きく見える。
 現地説明板では、4号墳は直径22mの円墳となっている。
 3号墳  横穴式石室があるが見ることはできない。形が崩れている。

3号墳 社務所脇にある。

3号墳 方向を変えて見る
 4号墳は  直径22m・高さ3mの円墳 
  埋葬施設未発掘のため不明だが、他の3基と同時期のものと考えられている。

4号墳 全景


 5号墳  石室が開口している。
 5号墳の石室
  奥壁部に「三角持送式天井」の構築法を用いていること
  両側壁の低い位置に左右対称に突出した4個の石棚状のものを付けている
  という2つの特徴がある。
 「三角持送式天井」は高句麗の古墳にみられる構築法で、
   能登半島の蝦夷穴古墳が知られている。

5号墳  右奥は6号墳
 

5号墳 左奥は4号墳
 

5号墳の横穴式石室入口
以前は入室できたらしいが・・・。

5号墳 石室内部 
下半分くらい埋められていて、入れない。
 6号墳  横穴式石室があるが、見ることはできない。
 6号墳から、
  鏡1、環頭太刀1、勾玉・管玉1連、小玉2連、須恵器壺1、須恵器高杯2、須恵器蓋杯3、
  須恵器坩1、須恵器提瓶1、須恵器皮袋形土器1、土師器耳状把手付高坏1、土師器高坏1
  が出土。
  「八幡山古墳群(附八幡山6号墳出土品一括)」で県指定文化財となっている。

6号墳 全景

案内表示板の辺りに穴があるような・・・

私の地元・石川県の蝦夷穴古墳が出てきました!

兎の塚古墳 香美町村岡区福岡
(撮影日2018/12/1)

八幡山公園のふもとの道路脇にある。
石室が露出していて、どうなっているかもよく分からないくらい。
この辺りの地名は「兎の塚」という。

兎の塚古墳  詳細不明

現在、枯葉に埋もれている。

開口部
金網があって中が見通せない

八幡山古墳群に含まれるのかも・・・。

庵の谷2号墳
町指定史跡
香美町村岡区森脇
(撮影日2018/12/1)

旅行に持っていた地図帳に「庵の谷前方後円墳」と書かれた場所がある。
町指定史跡になっているが、後円部しか残っていない?
兵庫県遺跡地図にも載っているが、道路の上が示されている・・・?

 庵の谷2号墳は  古墳時代中期に築造された前方後円墳
 現状は径約30m程の円墳となっている。
 発掘調査で竪穴式石室が見つかり、石室内や中に納められていた組合式石棺から
  玉類や鉄剣、鉄斧が出土したという。
 4世紀後半〜5世紀前半の築造と推定されている。

近くには、庵の谷1号墳もあるという。

文堂古墳
県指定史跡
香美町村岡区寺河内
(撮影日2018/12/1)

文堂古墳は 善性寺のそばにある。
養父市HPによると、但馬の横穴式石室ランキングでは、第16位の規模の横穴式石室がある。
湯舟川の東側の山腹にある。標高は270mあたり。
(国道9号線は、標高250mあたりを通っている)

善性寺
古墳はお寺の入口手前の道路脇の一段上にある。

 文堂古墳円墳とみられる
 南に開口する両袖型の横穴式石室は 
  全長約10.4m、玄室部長さ4.63m・幅2.05m・高さ2.15m
  床面には敷石が敷かれている
 鏡(珠文鏡)、武器(頭椎大刀、双龍環頭大刀、圭頭大刀、鉄族など)、
  馬具、装身具、土器などが出土。
 文堂古墳出土品一括(168点)として、兵庫県指定重要有形文化財・考古資料となっている
     (史跡指定の附ツケタリ)
 7世紀の築造と推定されている。
 平成26年には、出土品の再調査が行われ調査報告書が刊行された。

道路脇に墳丘がある。

古墳開口部前に説明板があったらしいが、
基台だけになっている。

墳丘上

横穴式石室入口

石室内部
奥壁には巨大な一枚岩

石室内部から外を見る

文堂古墳石室の規模は、但馬では16番目ということになっている。
(養父市HP・堀畑1号墳のページ)

高井古墳 香美町村岡区高井
(撮影日2018/12/1)

文堂古墳から湯舟川をはさんで西側にある。
高井集落のはずれの山裾。

 高井古墳は 全長60mほどの前方後円墳
 主体部は、横穴式石室だと予想されている。
 未調査のため詳細不明。

左 後円部  右 前方部

前方部から後円部を見る

後円部から前方部を見る

久しぶりの前方後円墳だ。

「道の駅村岡ファームガーデン」で 但馬牛コロッケとおにぎりの昼食!

三之谷壁画古墳
県指定史跡(S48)
香美町村岡区森脇
(撮影日2018/12/1)

高井古墳から奥の山裾に行くと、高井・正一位稲荷大明神という小さな神社がある。
ここに駐車して山を登る。
HP「香美町観光案内所」には、神社までの映像案内が見られる。その先は詳しい地図が載っている。
しかし山の中、道なき道を行くので、すぐには古墳に着かない。

案内表示板は地面に落ちていて、
  方向が間違っていたりする。


奥に道があるが、右上の道なき道を上がる。

 三之谷壁画古墳(三之谷1号墳)は 径12mの円墳 
 標高350mの山腹に立地する
 横穴式石室は 全長約6.5m、幅約1.2m、高さ約1.7m
  石室に使用された石材は安山岩。
  奥壁に向かって羨道開口部に近い左側側面に文様がある。
 この文様は、縦横に交錯する線を中心として、その中に重複した形で、
   二羽の鳥と推定される図柄がみられる。
 鳥の線刻画は山陰地方の古墳時代後期の特色ある文化のひとつである。

三之谷壁画古墳 全景

径12mなので、上部だけが墳丘か

石室入口

石室の裏側から見た墳丘

石室内部 線刻画は確認できない

石室内部から外を見る

2号墳は、上の方にあるというので探したが、見つからなかった。

はじき口古墳
町指定史跡(S56)
香美町古城区広井
(撮影日2018/12/1)

今回の旅行で一番遠い古墳。
グーグルのストリートビューで、はじき口古墳の説明板が見られる。
説明板の前は道路が広くなっていて、駐車スペースとなっている。
上り口から、山に入る。ここも、道なき山道。

 はじき口古墳は 直径10m・高さ2mの円墳
 東側に入口をもつ横穴式石室は、長さ4.3m・幅1.5m・高さ1.3m。
 出土品のうち紡錘車は町の有形文化財・考古資料に指定されている。

はじき口古墳 上り口

はじき口古墳 墳丘

はじき口古墳横穴式石室 開口部

はじき口古墳 石室

はじき口古墳 奥壁

はじき口古墳 石室内部から外を見る

はじき口古墳の上方にも墳丘がある。


もう一つの墳丘

その墳丘の壊れた石室

まだ他にも、墳丘があるようだが、確定できない。

養父市に戻ります。

箕谷古墳群につづく

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