北村さんちの遺跡めぐり
南丹市 南丹市・京丹波町・亀岡市の地図g
坊田古墳群 ボウデンコフングン 府史跡 |
南丹市八木町柴山小字坊田 |
京都府立丹波養護学校の敷地内に古墳が保存されている。
学校の手前にも案内板があるが、一回りしてもわからない。
休日のため、校内には人が見当たらず、たまたま学校に用事で訪れた男性に聞き、
ようやく場所が分かる。
正門正面にある建物の右隣に保存されていて、正門からは見えない。
坊田5号墳 道路側から
植栽の刈り込みが楽しい。
坊田5号墳 校舎側から
坊田5号墳は 径16mの円墳
学校建設に伴い発掘調査
墳丘裾部に積み石があり、馬具、鉄鏃、須恵器などが出土
7世紀前半の築造と推定されている。
2〜4号墳も同時期の築造と推定
1号墳はやや古い
坊田5号墳の石室石材
上の写真の中央墳裾に露出した石材
石室は埋め戻されているが、石材がひとつ露出している。
学校北側の山林内に1〜4号墳がある。 全て横穴式石室を持つ。
形 | 大きさ | 石室規模 | 石室 | |
1号墳 | 方墳 | 一辺18m・高さ4m | 全長6.8m 玄室幅2.3m 羨道幅1.3m |
両袖式石室 |
2号墳 | 円墳 | 直径8m・高さ2m | 不明 | 天井石露出 |
3号墳 | 円墳 | 直径15m・高さ4m | 全長7.7m 玄室幅1.7m 羨道幅1.1m |
片袖式石室 |
4号墳 | 円墳 | 直径10m高さ2m | 玄室長3.6m以上 玄室幅1.2m以上 |
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5号墳 | 円墳 | 直径16m・高さ4.5m | 全長10.1m 玄室幅2.2m 羨道幅1.4m |
両袖式石室 |
城崎神社 城崎塚古墳 垣内古墳 |
南丹市園部町上木崎町 |
城崎神社境内に城崎塚古墳があるというので行ってみる。
城崎神社
本殿は覆い屋の中に保存されている。
古墳はどこか分からない
鳥居の左向こうに高まりがあるから
ここかな?
城崎神社の北西200mのところに中畷古墳があるというが確認してこなかった。
園部垣内古墳 |
南丹市園部町内林町 |
城崎神社の東、内林町の厄神社には垣内(カイチ)古墳があったが壊され道路になってしまった。
厄神社(八幡神社・内林の厄神さん)
右の石灯籠の左側に垣内古墳説明板。
石灯籠後ろに垣内古墳の記念碑がある。
説明板は、板に文字が書かれていて風情あるものだ。
神社が鎮座する丘は自然丘陵と思われていたが、大量の鉄滓が出土し、
昭和47年に道路拡幅工事に伴う発掘調査が行われた。
その結果、鉄滓は中世のものとわかったが、
周濠を含めると107mの前方後円墳であることが判明した。
園部垣内古墳跡記念碑
垣内古墳は 全長82mの前方後円墳。後円部径50m・前方部幅32m
周壕がある。
周壕の外側から内側にはり出した島状遺構が発見された。(2005年の発掘調査)
後円部の粘土槨に長さ6.4mの割竹形木棺がおさめられていた。
木棺に朱色が施されていた。
鏡6面(三角縁神獣鏡2面、三角縁仏獣鏡、中国製の盤竜鏡、彷製の四獣鏡、擬銘帯神獣画像鏡が角1面)
玉類129・車輪石(石釧)12・刀剣類96ほか、農工具など数多くの副葬品が出土した。
出土遺物は国の重要文化財に指定されている。
古墳時代前期のものとしては口丹波最大の大きさ。
4世紀前期の築造と推定されている。
黒田古墳 |
南丹市園部町黒田 |
太陽機械工業園部工場の正門手前に大きな墳丘がある。
工場の門番のおじさんに了解をいただき、工場の敷地内から墳丘に上がらせてもらった。
黒田古墳を
太陽機械工業園部工場の駐車場から見る。
工場に入らずに墳丘に上れる道があるが、ややこしいらしい。
(野獣よけの柵があったりする。)
10月後半に墳丘の除草が済んで、
墳丘をしっかり見ることができた。
黒田古墳
前方部から後円部を見る
黒田古墳
後円部に埋葬施設(第1主体部)が
実物大の写真で示されている。
黒田古墳実測図
(説明板から)
黒田古墳は、平成2年発掘調査
全長52mの前方後円墳
後円部長径南北32m・短径東西22m 前方部幅14m・高さ1m
山の北方より延びる丘陵の先端(標高155m)につくられ、
園部川や田園を一望する位置にある
後円部は楕円形、前方部はバチ形
第1主体部南北10m・東西6mの内側にさらに南北7m・東西3.5m・深さ2.5mの墓壙は2段に穴を掘り
底に石を敷いて床面をつくり、その上に木棺を置く
第2主体部はこの北側で第一より後の時代につくられたものと考えられていて
中国の銅鏡1・管玉6・鉄鏃20以上・塗漆製品・土器類が出土
弥生時代末〜古墳時代初頭の築造と推定されている。
弥生時代の築造の可能性があるためか、古墳大辞典には「黒田墳丘墓」と紹介されている。