北村さんちの遺跡めぐり

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広峯15号墳
広峯古墳記念公園

福知山市東羽合
 (撮影日2010/11/22)

福知山駅の真南500mの丘陵上に30基以上の広峯古墳群があった。
ほとんどか消滅しているが、
広峯古墳記念公園には、広峯15号墳を発見当時と同じ方向で実際の4分の3のスケールで復元してある。


広峯15号墳の復元墳丘



広峯15号墳
後円部の主体部が示されている。


こちらは2.5分の1の大きさで示されている。
調査時、土取りで半分近くが失われていた。
広峯15号墳は  全長40m・後円部径25mの前方後円墳
段築なし、埴輪なし、葺石なし
主体部は長さ10m・幅4mの墓穴に長さ3.6m・幅0.7mの木棺が直葬されていた。
棺は腐朽していたが棺内面には朱色が塗られていたと考えられる。
棺付近から 銅鏡1 碧玉製管玉2・鉄剣1・鉄斧1・鉄鉾1が出土。
銅鏡は「斜縁盤龍鏡」といわれるもので「景初四年・・・」と刻まれていた。
「景初四年」は実は存在しない!!

長者森古墳(1号墳)
府史跡

福知山市旧夜久野町高内
 (撮影日2010/11/22)

旧夜久野町高内の育英小学校校庭にある。
職員の方に了解を得て、見学。

学校入口側からみた長者森古墳
 
径23m・高さ5mの円墳
6世紀後半の築造と推定されている。

墳頂と校舎2階教室が同じくらいの高さで、授業の様子が見える。
子供たちに見つからないように・・・・
(説明板には墳丘に上がるなと書かれている。)

長者森古墳 校庭側に横穴式石室がある。

横穴式石室は全長13m
羨道長さ7m・幅1m・高さ2m 玄室長さ6m・幅2m・高さ3m
玄武岩を積み上げている。
明治37年、小学校建設時に発掘、保存。
須恵器や鉄製品などが出土。

長者森古墳 石室入口の石組

長者森古墳 石室内部

天井石はとても大きい。



牧古墳群

福知山市牧
 (撮影日2010/11/22)

由良川と牧川の合流点から西北西の牧地区にある。
牧正一古墳、弁財1・2号墳、八幡古墳、道勘1〜4号墳、樋ノ口1〜11号墳などを合わせて牧古墳群という。

牧正一古墳
牧古墳群
市史跡

人名のような遺跡名は、この古墳が「正一位 吉備神社」の境内地に位置し、
古墳部分を含めて「しょういっつぁん」と呼び親しまれていることに由来する。

吉備神社

神社の小さな社殿(写真中央)の右横に墳丘がある。
昭和10年、道拡幅工事の際に石室が発見され、
石室から須恵器や土師器、金銅製馬具などが出土。

牧正一古墳
 
左側 後円部
右側 前方部

牧正一古墳実測図  (説明板から)

平成6年から8年の、遺跡保存のため確認調査で
 全長38mの前方後円墳と確認されて、
  元の姿をとどめていなかった墳丘を復元した。

葺石も確認されている。
もともと前方部と後円部のそれぞれに横穴式石室が確認されていたが、
  くびれ部にも石室が確認された。
一墳丘三石室という特異な古墳であることが判明した。
  (滋賀県の八幡社古墳を思い出す)
石室内部は未調査
後円部の第1石室 全長12m・玄室長4.7m・幅3m・羨道長7.3mの両袖式
前方部の第2石室 全長10m・玄室長4.6m・幅2.6m・羨道長5.4mの左片袖式
くびれ部の第3石室 全長7m・幅1.5mの無袖式

牧正一古墳後円部の第1石室

後円部の石室は石材がかなり露出していて
  羨道・玄室の位置が確認できるが
  他の2石室は、
  一部の石が露出する程度でよくわからない。

弁財1号
牧古墳群

牧正一古墳の北西200mの丘陵先端に1号墳がある。永明寺墓地駐車場のすぐそばにある。

弁財1号墳
径20m・高さ5mの円墳

 墳頂に厳島神社がある。
横穴式石室は玄室長さ5.5m・奥壁幅1.8m・高さ2m以上
羨道長さ3.8m・入口幅1.45m
鉄刀や金銅鈴、馬具、土器などが出土
なかでも八鈴鏡は径16.9cmで、貴重なものだという。

弁財1号墳 石室

ほとんど埋まっている。

弁財1号墳の墳頂の厳島神社

小祠の土台の石も天井石?
すぐ山側に2号墳がある。

八幡古墳
牧古墳群

弁財1号墳からすぐ、山道に入った左側に八幡社があり、その境内にある。

八幡古墳
 
小さな社殿の前に墳丘
径11mの円墳
墳丘は半壊。

八幡古墳
墳丘上には
 横穴式石室の石材が一部露出
石室もかなり壊れていると思われる。

弁財2号墳
牧古墳群

八幡古墳から弁財1号墳に戻るとき、両古墳の中間ぐらいに石室の石材らしいものを発見。

弁財2号墳

小さな墳丘の草むらの中に
 天井石らしき石材が数個露出している。

径10mの円墳
道勘古墳群は八幡古墳の奥にあるらしいが、見学しなかった。

稲葉山古墳
府史跡
三段池公園

福知山市猪崎・三段池公園内
 (撮影日2010/11/22)

稲葉山古墳群は、現在三段池公園がある猪崎の段丘南端に位置し、
前方後円墳である10号墳を盟主とする10基からなる古墳群
前方後円墳1、方墳2、円墳7基
昭和31年、地元の高校生が発掘調査にあたり、保存整備されたそうで
「稲葉山考古館」と名付けられた屋根つきの立派な掲示板があるが、
掲示物は色あせて、説明文や写真は判読できなかった。
整備してもそれを守っていくことが大変な事なのだということを、考えさせられる古墳だった。

古墳そばで作業している男性が親切にして教えてくれたけれども、詳しい事は現地ではわからなかった。

稲葉山10号墳
手前後円部 奥 前方部

稲葉山10号墳
全長38m、後円部径24.5mの西向きの前方後円墳
後期後半の築造
と推定されている。
雑草が深く、なかなか墳丘に入り込めない。
消滅した9号墳の2基の箱式石棺が墳丘のふもとに置かれている。

箱式石棺
雑草もありよくわからない

1号石棺は経塚に再利用されているとか・・・・
三段池公園には三段池の北側の体育館のそばに「古墳の丘」と名付けられた場所があるので見学に行く。
体育館周辺は、翌日の福知山マラソンの準備で忙しそう。
体育館脇から坂をのぼったところに古墳らしい高まりがある。
この辺りが「池の奥古墳群」といわれる所で、5号墳が府史跡となっているはず。
説明板を探すが見当たらない。


池の奥古墳その1

池の奥古墳その2

三段池公園には他にも監物山古墳群牛坂古墳群があるという。
それよりも現在「ウリ坊とみわちゃん」で人気の福知山動物園がこの公園にある。
時間があればみたいんだけど・・・・・。

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