北村さんちの遺跡めぐり
更新日2023/9/28
滋賀県の古墳2023
荒神山A1号墳と近江八幡観光
2023/5/21
滋賀県に住む長男から「滋賀県彦根市の荒神山古墳群の大きな石室が調査されたよ」
とメールが来て、見学に行くことにした。
しかし現地説明会はすでに終わっている。みつかるか?
2023/5/21 午前中、福井県敦賀市の金ケ崎公園のハイキングを済ませて、敦賀ICから彦根ICへ。
昼食をコンビニで買い、
早くから荒神山公園で待機中の長男一家と午後1時半ごろ合流。
大きな石室を探すことになる。
インターネット上に、
「荒神山古墳群A支群1号墳 発掘調査現地説明会(2023/4/15)」
の資料が公開されているので、大いに参考にさせてもらった。
まず、荒神山山頂の荒神山神社に駐車して、山を下りながら、石室を探すことにする。
荒神山神社の宮司さんに、場所を確認して出発!
荒神山ウォーキングマップ抜粋 (パンフレットを見やすいように修正) 荒神山神社から「本坂」を下りる。 元は参道として、多くの人が登ったであろう「本坂」石段も、 かなり荒れ果てて足元が悪い。。 登るより下りる方が楽かと思ったが、下りるのも大変。 |
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荒神山神社から「本坂」石段を下りる |
荒れた参道 危険! |
山頂から降りるより、麓から登った方が距離は短いと、
荒神山神社の宮司さんにから聞いたが、まだかな……
近くまで来ているはずだが、なかなか見つからない…
荒神山古墳群A支群1号墳 | 彦根市石寺町 撮影日2023/5/21 15:11 |
山道からは見えなくて、林の中に入らないとわからないらしい……
探して探してようやく見つかる。
荒神山古墳群A支群1号墳 | |
盛り土が流出しているが、横穴式石室のある直径約24mの円墳とみられる。 玄室は現状で入り口の幅2.9m、奥行き3.8m、高さ2.2m、奥壁付近の幅2.3m。 江戸時代末期~明治期に内部が土で埋められ、もともとは奥行きが5~6mあったと想定されている。 調査した石室の形から、古墳は6世紀末~7世紀前葉の築造と推定されている。 湖東地域の同時期の古墳では、多賀町の大岡高塚古墳(玄室の奥行き5.m)に並ぶ。 平面の形状は、東海地域に多い、たるのような「胴張り型」の可能性が高まった。 |
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ブルーシートの所しゃなくて、右奥に穴が! |
みんなで石室をのぞき込む! |
A支群1号墳 |
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石室内部 |
石室内から開口部を見る |
側壁右側 |
側壁左側 |
のちの時代に再利用された痕跡がある。 室町時代後期に、奥壁側に石仏を安置し、火を使う儀式が行われた。 幕末から明治初期には、石室が埋められて、その上に石組みをつくり、火をたいた痕跡がある。 |
さらに下りて、ふもとまで行く。
坂道を下りる |
下りたところは 荒神山神社遙拝殿で 「荒神山神社 本坂」の石柱が立つ。 |
荒神山古墳 国指定史跡 |
彦根市石寺町 (撮影日2023/5/21 16:03 |
山頂の荒神山神社から北に少し下りたところには、県内第2位の規模の前方後円墳・荒神山古墳がある。
前回と変わったところはないかと見に行く。
2012年に見学したときは、荒神山古墳の詳細なデータがわからなかった。
現在は「荒神山古墳」のリーフレットがインターネット上に、公開されている。
大きな説明板が立っていた 木漏れ日で読みにくいので、 要旨を記述する。 荒神山古墳は、荒神山(標高284m)の山頂から150m離れた尾根頂部に位置している。 全長124mの前方後円墳 荒神山古墳範囲推定図 (リーフレットから) 前方部 長さ:墳 頂;約53m(青) 一段目;約61m(ピンク) 後円部直径約80m(青) くびれ部幅約52m(ピンク) 前方部高さ約10m 後円部高さ約16m 丘陵の尾根を整形して基底部とし、その上に 前方部・後円部に2段のテラスと墳頂平坦面を設けた 3段築成 基底部は標高262~264mで、 その上約4mに1段目のテラスを、 さらに約3m上に2段目テラス、墳頂平坦面を設けている 埴輪は 円筒埴輪(普通円筒埴輪・朝顔形埴輪)、壺形埴輪 形象埴輪(家形埴輪・蓋形埴輪・靫形埴輪・不明埴輪)で、 1段目・2段目テラス及び墳頂部にたくさん並んでいたと考えられている。 4世紀末の築造と推定されている。 埋葬施設は未調査だが、竪穴式石室と考えられている。 |
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後円部側 |
後円部脇から前方部を見る |
前方部から後円部を見る |
後円部から前方部を見る |
11年前に比べると、木が増えてる気がする。
荒神山古墳群配置図 (「A1号墳」 現説資料に加筆) 山王谷支群と石流支群の文字を追加した。 |
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稲村神社から北に行く遊歩道沿いには山王谷支群がある。 さらに北の山の中には石流支群がある。 |
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荒神山は、 湖東平野の琵琶湖岸に独立する山で、頂上付近には 県内第2位の規模を誇る前方後円墳 荒神山古墳(古墳時代前期後半・4世紀後半)がある。 一方で荒神山の山中には、 古墳時代後期~終末期(6世紀半ば~7世紀前半)の小さな古墳群が 数多く築かれている。 それらの中には、大津市の北部地域に集中する、 ドーム状の天井構造をもつ横穴式石室を備えたものが複数認められる。 この特殊な石室は、渡来人との関係が指摘されている。 |
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どちらも 石流8号墳石室 (現説資料から) |
荒神山古墳群・山王谷支群 稲村神社 |
彦根市稲里町 撮影日2023/5/21 16:30 |
荒神山の稲村神社に駐車。
稲村神社 | |
御祭神は 主座・伊邪那美命 左座・豊受姫命 右座・丹生大神 社傳によると、 天智天皇の御宇六年、常陸国久慈郡稲村に鎮座の稲村神社の分霊を 当稲里町小字塚の地に迎え、奉祀したのが始まりとされている。 平流庄十三ヶ字の産土神であり、 天正年間兵火にかかり、後現在の大平山の地に遷座された。 |
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鳥居 |
社殿 |
HP「大和國古墳墓取調室」様の「荒神山古墳群山王谷支群」を
参考にさせてもらって北の山の中に入って古墳を探す。
稲村神社の北100mほどの遊歩道十字路のあたりに 左側11号墳 右に12号墳ともう1基の墳丘がある。
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11号墳から一気に尾根上に上がるといくつか古墳が並んでいる。
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尾根上から南東方向に下った斜面にある1号墳は石室が開口しているというが、行き着けなかった。
また尾根上から北にもっと行けば、石流支群に行くのかもしれないが、道も無さそうなのであきらめる。
夕食は、イオン近江八幡店の「焼肉こころ」。長男一家とともに。
宿泊は、コンフォートイン近江八幡。
翌日、2023/5/22は、まず近江八幡観光から始まります。
八幡堀周辺 | 近江八幡市 撮影日2023/5/22 9:00 |
日牟禮八幡宮の駐車場に駐車。
日牟禮八幡宮 | |
近江商人の守り神 主祭神 - 誉田別尊、息長足姫尊、比賣神 |
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現地説明板から |
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鳥居 |
楼門の向こうには、八幡山ロープウェイが見える |
楼門 |
楼門 内側から |
拝殿 後ろに本殿 |
本殿 |
八幡堀は、本日江戸時代に逆戻り!
なんと「鬼平犯科帳」のロケが行われている。
八幡堀 | |
豊臣秀吉が、整備した水路で、琵琶湖と結ばれていたことから水運の要として、 近江商人の発展に大きな役割を担った。 |
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ロケの準備が進んている 本番は、写真撮影禁止! 正月に放映予定と聞いている。 |
近江八幡の町並み見学。
近江八幡の町並み | |
白雲館 市民の寄付を募って 明治10年(1877)に建てられた旧八幡東学校。 現在は観光案内所 |
旧八幡郵便局 大正10年(1921)に ヴォーリズが増改修を手がけた。 玄関のアーチやでこぼこした質感のスタッコ壁 採光風通しのために大きく造られた窓などが特徴 |
アンドリュース記念館 明治40年(1907竣工のヴォーリズ日本初作品 吉野窓に洋風建具を取り付けた 和洋折衷の意匠が特徴 |
ヴォーリズ住宅 ヴォーリズ夫妻の元邸宅 |
尾賀商店 江戸末期の古民家を利用した複合施設 |
西川甚五郎邸 300年間にわたって活躍した 近江の豪商・西川家の旧宅 「ふとんの西川」 |
メンターム資料館 近江兄弟社発祥の場所「創の家」 |
ヴォーリズと少女の像 |
名誉市民ウィリアム・メレル・ヴォーリズは、1880年に米国カンザス州に生まれた。 1905年(明治38年)、24歳の時、国際YMCAから日本の近江八幡に遣わされた。 1964年88歳で亡くなるまで、医療や教育事業を進め、建築に卓越した手腕を発揮し、 キリスト教を伝導し、福祉や文化を高めるなど、多彩な社会貢献活動を展開した。 これらの活動を経済的に支えるため、 建築設計会社をはじめメンソレータムで有名な製薬会社を興し、 企業家としても大いなる成功を収めた。 外観より内容を重視したヴォーリズの西洋風建築は、 大丸心斎橋百貨店や関西学院大学をはじめ、住宅、教会など国内外に、1600にも及んだ。 (ヴォーリズ像のそばの説明板 抜粋) |
「たねや」と「ラコリーナ」 (たねやグループ) | 近江八幡北之庄町(ラコリーナ) | ||||
実は お菓子屋さんです 和菓子は「たねや(創業1872年)、洋菓子は「クラブハリエ(創業1951年)」 このたねやさんが、2013年に作ったのが「ラコリーナ」 野菜や果物、米を作り、それを使った食品を提供するというお店。 たねやとクラブハリエで販売する菓子もラコリーナで製造するらしい。 |
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日牟禮八幡宮の横にあるのは 「たねや日牟禮乃舎」 |
日牟禮八幡宮の向かいにあるのは クラブハリエ日牟禮館 |
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ラコリーナ 平日だけれど、多くのお客さんが来ている。
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トトロを思い出す……
古宮古墳につづく