北村さんちの遺跡めぐり
更新日2024/2/26

2023三重県へ
その4
津市1・松阪市1
撮影日2023/11/23〜26

2023/11/24 2日目後半です。

伝息速別命墓を見学して、そのすぐ北にある国道165号線で、津市へ向かう。
約45分で津市中村町の日向三角公園に到着。
道路脇に駐車してまず、東約200mの国道沿いにある入田古墳へ。

地図g

入田古墳 (市史跡)
日向古墳群
津市中村町
撮影日2023/11/24 1:54

国道沿いにあり、気づかずに通り過ぎてしまいそうになる古墳。
そばには駐車できないので、西約200mの日向三角公園に駐車して徒歩で見学。

 入田(ニュウダ)古墳
 市史跡
 径17.7mの円墳 高さ3.6m。
 
横穴式石室は全長8m、玄室と羨道の区別はない。組合式石棺が2基置かれている。
 銀製環、碧玉製管玉、鉄剣、馬具、鉄鏃、須恵器、土師器など多数の遺物が出土。
 
古墳時代後期の築造と推定されている。

国道から見た入田古墳

入口から見た横穴式石室

手前の石棺

天井石が1石残る

奥壁手前にも石棺

奥壁手前の石棺を上から見る

奥壁側から入口を見る

背後から見た墳丘
説明板から

さて、駐車させてもらった日向三角公園にも「日向古墳群」がある。
、日向三角公園は桜の名所らしいが、
古墳については、よくわからないので、写真だけはたくさん撮った。
道路で丘が西と東に分断されている。
西の丘から、、、。

 日向古墳群

西の丘の麓には
「目なおし地蔵」が祀られている。

以前からお地蔵様が安置されていたが、
最近覆い屋が造られたらしい

西の丘を上がると……

墳丘? 日向1号墳? 

日向1号墳? 石が露出

西の丘から東の丘を見る
東の丘は地形が三角だから、三角公園か

三角公園の古墳状の高まり

三角公園には「山の神」が安置されている
散らばっているものを集めたのか?

三角公園上の石材

麓から三角公園の丘を見上げる
公園の案内図
1 日向古墳群
2 山の神
3 おんやれ塚
4 立石岩
5 国主明神社
6 前岡古墳
7 西生寺
8 記念の森
9 一町田公園
10 中村町公開所
11 普賢寺
12 愛宕祠
13 金蔵寺跡地
14 川辺の散歩道
 山の神は、3ヶ所あるようだ
 
 古墳では、@日向古墳群 とE前岡古墳が掲載されている。

前岡古墳は、
横穴式石室のある古墳。


時間の関係で見学していないが、
  中村町案内マップの写真です!

  

上野古墳群
 
市史跡
津市戸木町
撮影日2023/11/24 14:16

入田古墳の東約3kmの国道165号線南の墓地隣にある。
古墳公園として整備公開されている。



 上野古墳群は 現存7基。
  いずれも円墳で、木棺直葬

 墳丘の周囲にある溝で区画されている。
 須恵器や刀、埴輪棺などが出土している。
 6世紀中ごろの築造と推定されている。



配置図 (説明板から)

8号墳

6号墳

7号墳

5号墳 通路で削られている 右奥6号墳

5号墳 道路の向こうは4号墳

4号墳 道路で削られている

2号墳 右奥1号墳

1号墳 墳丘が一部削られている 奥2号墳
説明板から  

 きれいになっているが、墳丘だけなので、ちょっともの足りない……。  

上野山3号墳
 
市史跡
津市一志町高野
撮影日2023/11/24 14:45

上野古墳群の南西、直線で約3km。
上野山3号墳は、高野団地内のたこ山公園に保存されている。
駐車場はないので、ゴミ集積所のそばに止めさせてもらって坂の上の公園にある古墳へ。

 上野山3号墳は 直径27mの円墳。高さ5.1m
 葺石あり 埴輪あり 家形埴輪が出土している。
 5世紀の築造と推定されている。
 高野団地造成で、たくさんの古墳が消滅した。この古墳は中でも最大規模である。

高い所に古墳が残されている

墳丘

墳頂には三角点がある

元は熊野神社があったという石碑が立つ 
  説明板から

  

上尾戸古墳群
 
市史跡
松阪市釜生田
撮影日2023/11/24 14:45

上尾戸古墳群は 釜生田集落の西の山裾のフェンスの横に、案内標柱が立っている。
フェンスの前に駐車。


フェンスの横に「上尾戸古墳群0.1km」の標柱

登り口

フェンスを開閉して階段を登っていくと、上尾戸A支群の墳丘が並んでいる。

 上尾戸A1号墳  尾根先端にある。
  南側に開口している横穴式石室がある。

墳丘
  

墳頂には石材が見えている
  

南側に開口している。
  

玄室内部 奥壁
  

玄室から開口部を見る 片袖式

玄室天井部分
 上尾戸A2号墳   1号墳の西側にある。

墳丘
   

墳頂には石が見える
   
開口部は狭い
 上尾戸A4号墳
、天井部に隙間があって内部は明るい。

墳丘  右奥はA5号墳
  

墳頂には天井石が並ぶ
  

南西に開口している

玄室と奥壁

奥壁側から開口部を見る  片袖式
 上尾戸A5号墳

墳丘
  

石室入口
  

奥壁

奥壁から開口部側を見る

墳丘上から石室石材を見る

墳裾まで石材が落ちている
 上尾戸A6号墳

墳丘

石室は破壊されている




右手前は上尾戸A6号墳、
  左奥はA5号墳

3号墳は写真がない。よくわからなかった。
谷をはさんだ東側の尾根にもB支群があるが、整備されていない。

天白遺跡
国史跡
松阪市釜生田町
撮影日2023/11/24 15:50

滝之川古墳群へ向かう途中に天白遺跡がある。

 天白遺跡は標高28mの河岸段丘上に位置する。
 平成4年度、県営圃場整備事業に先立つ発掘調査で、
  縄文時代の大規模配石遺構が確認された。
  東西約90m、南北約100mで、表土下1mの地点に遺構がある。
 縄文時代後期中葉から晩期初頭にかけての
  配石遺構30基、埋設土器26基、焼土30基が確認されているが、
   住居等は現在まで確認されていない。
 遺物は多量の土器、土偶、勾玉などの土製品、
  石器、石製品、骨片、辰砂(シンシャ)原石が出土した。
 土器は深鉢、浅鉢、壺、注口土器が見られる。
 ほかに、皿状、高杯状、釣り手土器、ミニチュア土器がある。
 天白遺跡で大規模な葬送儀礼や
  遺物の廃棄儀礼など様々な祭祀行為が行われたと考えられている

 日常的な生活の場から独立した祭祀場と推定されている。
       (松阪市HPから)

天白遺跡全景

配石遺構その1

配石遺構その2

配石遺構その3

配石遺構その4
    説明板から

  

滝之川古墳群 古墳公園
市史跡
松阪市)滝之川町
撮影日2023/11/24 16:7

滝之川集落から西のゴルフ場へ行く途中に古墳公園がある。駐車場完備。
ゴルフ場建設に伴い、発掘調査されて、石室が移築保存されたという。


まず、墳丘らしき高まりがある。

説明がないから、築山かな?
公園の奥に石室が保存されているのがわからなくて、探した……。

 滝之川古墳群は滝之川集落西のまんじゅう山に存在した古墳群。
 ゴルフ場建設に伴い5基が調査され、
   1、3号墳と1号石組が移築保存されて、古墳公園となっている。
 片袖式の横穴式石室がある円墳群
 6世紀後半〜末期の築造と推定されている。
 1号石組 
  石室の手前に祭祀遺構と思われる石組みがある。

 1号石組み遺構  右奥に1号墳石室

 1号石組み遺構
 滝之川1号墳石室  横穴式石室は 全長約7m・幅1.5m・高さ2mの右片袖式

1号墳 羨道より玄室を見る
  

1号墳 羨道より玄室を見る
  

1号墳 玄室より開口部を見る  

1号墳 石室を上から見る
 滝之川3号墳石室   横穴式石室は全長約9m・幅1.5m・高さ2mの右片袖式

3号墳 入口側から玄室を見る

3号墳 羨道から玄室を見る

3号墳 奥壁

3号墳 玄室から入口方向を見る
  説明板から

滝之川古墳群 配置図

 石組み・石室の形

  

向山古墳
国史跡
松阪市嬉野下之庄町字向山
・小野町字上ノ坂

撮影日2023/11/24 16:20

2010年に見学に来ているが、当日は雨で入り込めなかった。
今回は、北側道路から南に入り、かなりの雑草をかき分けて墳丘に行き着く。

 向山古墳は  墳丘長82.2mの前方後方墳 前方部を東に向けている。
  後方部長さ(南北)40.0m・幅(東西):46.0m 高さ:6.0m
  前方部長さ35.4m・幅36.4m・高さ:5.6m
   (墳丘長はかつて71.4mとなっていたが、現在では修正されている。)
 2段築成 葺石がある。円筒埴輪列がある。
 粘土槨があり、槨をめぐって埴輪列があったという。
 鏡4面、石釧、車輪石、鍬形石、筒形石製品、鉄刀、槍などが出土
 4世紀後半頃の築造と推定されている。
 標高約50mの台地先端部にある。
 1914年(大正3)に発掘された。 鏡4面のうち、3面が現存している。

後方部頂には石碑がある

前方部から後方部を見る

くびれ部から後方部を見る

後方部から前方部を見る
説明板から  今回ではなく、2010年に撮った説明板

   

天保1号墳
出土品の馬具が市指定有形文化財
松阪市嬉野下之庄町
嬉野中学校内

撮影日2023/11/24 16:36

向山古墳の北約1kmの嬉野中学校の校内に古墳が移築保存されている。
学校に許可をもらって見学。

 天保1号墳は 径15m・高さ1.5mの円墳
 横穴式石室は全長6.8m
  玄室長3.7m・幅2.3m・高さ2.2m、 羨道長3.1m・幅1.2m・高さ1.6mの右片袖式
 石室内から
  馬具(剣菱型杏葉3・か具5・雲珠1・辻金具1・鉤ぎ金具1・雲珠金具4)
  刀装具、武具(靭金具など)、
  装身具(耳環・釵子・ガラス小玉・琥珀製棗玉・銀製の空玉・梔クチナシ玉)
  などが出土。
  共に玄室の中央部で雲珠(ウズ)と重なりあって出土した。
 6世紀前葉の築造と推定されている。
 剣菱型杏葉3点が「天保遺跡出土馬具」として松阪市指定有形文化財となっている。

墳丘

石室入口

玄室入口から奥壁を見る 

奥壁から入口を見る 天井石は1石だけ

墳丘上から石室を見る

墳丘の周りには、石が並べられている
 天保古墳群(テンポウコフングン)は
  雲出川支流の中村川左岸の
  嬉野島田町の標高25m〜28mの河岸段丘南辺に沿ってつくられた9基の古墳群
 昭和62年に近畿自動車道建設にともない6基が発掘調査された。
 1号墳は南側段丘裾で確認された古墳。
 1号墳よりも大きな
   2号墳(一片18mの方墳)、4号墳(径23mの円墳)は、未調査のまま現地に残されている。 
説明板・古墳辞典から




(古墳辞典から)

玄室内に埴輪が置かれているが、
 説明板には天保古墳群から埴輪が出土したとは書かれていないので、単なる飾りか……。


 
5時だけど、日が暮れてしまった。
JR松阪駅そばの「ビジネスホテルマルヤマ」(松阪市京町)に宿泊。
   松阪は、伊勢神宮が近いせいか、なかなかホテルの予約が取れなかった。
チェックインの前に、昨晩込み合っていて入れなかった「ココス」でゆっくり夕食。
ただし昨晩は祝日の「ココス」名張平尾店  今夜は平日の「ココス」松阪朝日店。
ホテルには午後7時ごろチェックイン。

 深長古墳 (松阪市) につづく

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