更新日2005/10/20

 
徳田燈明山古墳へ  2005/9/24

志賀町の徳田地区に、大きな前方後円墳が発見されて、
レーダー探査が行なわれたという話を数年前にきき、行ってみたいねと話していたところ、
石川考古学会研究会の会誌のなかに「徳田燈明山」の測量の記事が載っていて、
場所がしっかりわかったので、でかけることにした。
途中、いろいろなところで秋祭りの集団にでくわした。

徳田地区の手前の穴口地区にも、前方後円墳があるという。
穴口天神神社の裏山に古墳群があるらしい。
そのあたりに行ってみた。
常緑樹が茂っていて、とても入っていけないと思い、神社の前を通り過ぎて、徳田地区に向かった。

地図g

穴口古墳群について

石川県志賀町穴口

穴口天神神社の北の丘陵にある。
標高28m〜46m。
全長43mの前方後円墳1基と・10〜15mの円墳7基と横穴墓2基が分布している。

     穴口古墳群配置図



穴口5号墳は全長43m。
後円部径24m・前方部長23.5m・前方部先端幅22.5m。
後円部・前方部とも高さ3.1m・くびれ部幅15.7m。
後円部は大きな盗掘を受けている。
内部主体は不明。
段築・葺き石・埴輪はなし。

徳田燈明山古墳の位置を前もって、住宅地図でも確認。
万全を期して、その場所へ向かった。
徳田浄化センターの向い側から、山の中に入った。

徳田燈明山古墳

石川県志賀町字徳田小字北側
撮影日2005/9/24

通称「燈明山」とよばれている丘陵上に前方後円墳がある。
石川考古学研究会会誌に「徳田燈明山古墳測量調査報告抄」が掲載されている。


徳田燈明山古墳
前方部先端より後円部を望む



前方後円墳
全長83.5m




徳田燈明山古墳
後円部真後ろより



後円部の端がひどくえぐれているのは盗掘の跡だろうか?
築造年代は七尾市国分尼塚と中能登町雨の宮1号墳の間(4世紀代)と考えられている。


徳田燈明山実測図

後円部径約52.5m・高さ約6.5m
前方部長さ約31.5m・同先端部約37m。
クビレ部幅約22m。
二段築製
葺き石があったが、道路を作るためにほとんど使われた。
埴輪なし。

徳田古墳群 (25基)
徳田古墳群は徳田燈明山古墳(1号墳)のほか、
小さな前方後円墳3基・方墳4基(12・14・19・20号墳)と円墳15基があり
徳田大津ICの近くに1基(24号墳)
大津川をはさんで向かい側の山裾には円墳1基(25号墳)が確認されている。

          徳田古墳群配置図(25基)
 

何度探しても見つからなかった七尾市矢田の丸山古墳。
もう一度探してみようということで、七尾に向かう。
ちょっとその前に・・・
田鶴浜の白浜町の「十一面観世音」が古墳ではないかということで、行ってみる。

十一面観世音

石川県七尾市(旧田鶴浜)白浜町
撮影日2005/9/24

十一面観世音は能登鉄道の向こう側。
車が渡れる踏切が、近くに無いのでそばの会社の敷地に止めさせてもらい、徒歩で小さな「観音踏切」を渡る。

十一面観世音登り口

古墳としての案内板はなし。
でも登ってみたところ、円墳みたいに感じられる。
墳頂部は現状で径15mくらいの円墳状。


十一面観世音全景



最近みた資料には、この十一面観世音が古墳だというものには、出合っていない。
ずっと以前に見たことがあったのだけど・・・・。

十一面観世音のある白浜町から東へ行ったところに舟尾という集落がある。
ここに前方後円墳があるという。
舟尾の白山神社のあたりにあるらしいのだけれど・・・

七尾市の地図y

舟尾古墳群

石川県七尾市(旧田鶴浜)舟尾町
撮影日2005/9/24

七尾市の舟尾に古墳があるという。

白山神社登り口
舟尾地区にある。

前方後円墳の前方部の真中を切り崩して作ったように見える参道

でも、この参道が前方部だととても大きい古墳になってしまう。
そんなに大きければ、もっと話題に上るはず。
この神社は秋祭りが行なわれていて、境内はにぎやかだった。
通りかかった神社の関係者らしき人に、古墳のことを尋ねたらまったくわからないと言われてしまった。
インターネットで検索しても、書物を探しても、舟尾古墳の情報が見つからない。

さあ!七尾の矢田丸山古墳に行こう!
何度探しても見つからない丸山古墳。
図書館で七尾市の住宅地図で、「丸山不動尊」を探し、地図をノートに書き写して、地図の通りに進む。
あったぞ!!

矢田丸山古墳

石川県七尾市矢田町
撮影日2005/9/24

同じく矢田にある高木森古墳から少し南に行った、狭い道路の片隅に、丸山不動尊と書いた石碑がある。


矢田丸山古墳登り口

古墳としての案内板はなし。
現状は直径20mぐらいの円状。
さっき行った十一面観世音と雰囲気や規模がそっくりだ。





丸山古墳墳頂にある丸山不動尊の御社。

小さな御社がひっそりと建つ。
墳頂は平坦できれいに掃除されている。







矢田丸山古墳全景

北側から。

径42m・高さ7.5mの大円墳だった。
円筒埴輪のかけらが出土
中心部だけがかろうじて残った。
この辺りも秋祭りでお神輿・獅子舞が舞っていた。
矢田地区の三つの神社(松尾天神・矢田神社・八幡神社)が合同で祭りをしているらしい。
人手不足なのかなぁ!


松尾天神社のお神輿

同じく獅子舞

矢田古墳群について

石川県七尾市矢田町

丸山古墳がある矢田古墳群は、元はたくさんの古墳が確認されていた。



七尾矢田古墳群位置図

高木森古墳 前方後円墳 全長58.2m 改変されているが、現存
丸山古墳 円墳 径42m・高さ7.5m 一部残っている
天満宮古墳 円墳 径20m
いも塚古墳 円墳 径17m・高さ3.5m
高塚古墳 円墳 径10m・高さ3m
中瀬1号 円墳 径5m・高さ1.4m
中瀬2号 円墳 径29m・高さ3.2m
中瀬3号 円墳 径10m・高さ1.5m
中瀬4号 円墳 径10m・高さ1m
中瀬5号 円墳 径18m・高さ3m

ほとんどが消滅した。
丸山古墳もかっての面影は全く無い。



丸山古墳の隣の家は「丸山」さん。
丸山古墳の道を挟んで北側には「高塚さん」という家が数軒まとまってある。
高塚古墳があったところなのかな?

今日の遺跡めぐりはこれで終わりだと言いながら、遺跡地図を見ていたら、高松(現かほく市)の二ツ屋地区に古墳マークを発見。
帰り道にちょっと寄ってみた。

二ツ屋古墳群のページをご覧ください

今回の古墳は詳しい情報が無いものが多いのです。
七尾矢田古墳群のデータは、畝源三郎さんのHP「能登の古墳」を参考にさせて頂きました。
ありがとうございました。

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