北村さんちの遺跡めぐり
羽咋市 地図g
福水円山古墳群 |
羽咋市柴垣町 |
羽咋市の山手の福水地区に、市指定史跡の福水円山古墳群があると知り行ってみる。
福水地区にいってぐるぐる探し回るが、わからない。
遺跡地図を拡大鏡で見てみると寺の後あたりだとわかり、お寺のほうへ行くがわからない。
と、庭仕事をしている男性発見!
その方に尋ねると、知っているという。
なんとその方は、福水円山1号墳の発掘に関わった方だった。
こんな出会いがあるなんて!感動!
82才だというその男性は、自宅の裏山の石室が露出したところまで案内してくださった。
その男性の話
「氷見出身の相撲取り”港川”の子孫がこの土地に住んでおり、その”港川”の記念碑を立てるために山から石材を掘り出した。
その時、有識者にみてもらったところ、その石は石室の石材だとわかり、発掘調査が行われた。
私が29才の時のことだった。
港川の石碑はこの下の道路沿いにあるから、それも見学していくといい。」
福水円山古墳群は、直径15m程度の4基の小型円墳が確認されていて、 発掘調査では、台付長頚壺、提瓶、ハソウ、高坏などの須恵器の副葬品が出土。 6世紀後半の築造と推定されている。 1号墳の横穴式石室の天井石が、福水町内の力士碑「港川」に転用されている。 現在4基が確認されているが、元は10基以上の古墳群だったと推定されている。
|
||||||||||||
福水円山古墳群出土の 須恵器 (企画展「羽咋の古墳」展示から) 撮影日2020/9/7 |
福水円山古墳群は4基確認されているが、1号墳だけが市指定史跡になっている。
福水円山1号墳全景
台地上の先端の荒地に、
墳丘もなく、雑木と雑草に埋もれている。
この状態では、探してもわからないはずだ。
横穴式石室の天井石部分
石材がところどころ抜き取られ穴が開いている。
福水円山1号墳は、1953年発見。翌年発掘調査。
径14mで横穴式石室を持つ円墳
古墳時代後期の築造。
出土品は
須恵器・土師器・直刀・刀子・杏葉などで、
羽咋市立歴史博物館で展示されている。
石室入り口
土砂に埋もれそう。
羽咋市の指定史跡だというが、案内板もなく、放置されている状態。
数年先には土砂で埋まってしまいそう。
関取”港川”の記念碑
石室石材を使って立てられた。
周辺に2号墳・3号墳・4号墳があるというが、わからなかった。