北村さんちの遺跡めぐり
更新日2017/3/15
加賀市の古墳群探索
その3撮影日2016/11/13
11/27
12/3
2017/1/28
いしかわ文化財ナビを見て、古墳を探しに行く。
富塚・片山津地区の古墳 | 加賀市片山津・富塚 撮影日2016/12/3 2017/3/4 |
富塚・片山津地区の古墳 配置図
片山津玉造遺跡のある台地の斜面付近に古墳群がある。
□は片山津玉造遺跡 (市指定史)
片山津玉造遺跡 | |
片山津ウワノ古墳群 | 7基 |
片山津本村古墳群 | 円墳1基・方墳1基・不明3基が 確認されている。 |
片山津天神古墳 | 方墳 |
富塚古墳群 | 円墳9基 |
富塚丸山古墳 | 復原径50mの円墳 |
片山津玉造遺跡
周りは麦畑。、
33基もの住居があったというのだから、
大きな遺跡なのだが、
30m四方くらいが遺跡として指定されている。
奥の林の中には、片山津天神古墳や富塚古墳群がある。
その向こうは、富塚丸山古墳、弓波遺跡へと続く。
片山津天神古墳 |
方墳 詳細不明。 |
片山津天神古墳か 元は天神様が祀られていたのだろう。 |
片山津天神古墳は2005年に探しに行ったが、見つからなかった。
2005年に、探しに行った時、外にいた男性から、
「元(50年以上前らしい)はこの辺りに天神様があったらしい。この辺の地名は天神だ」
という話を聞いたが、
当時見たあたりは、富塚古墳群のあたりではないかと思う。
富塚古墳群 | ||||||||||||||||||
富塚古墳群 配置図
|
||||||||||||||||||
富塚古墳群の1基 墳頂の青色は私です・・・。 しっかりとした墳丘なのだが、 写真で見ると、よく分からない・・・・ |
たまたま、この地でシイタケを作っている高齢の女性が、シイタケの生育状況を見に来ていらして、
「ここはフルサンマイ(古三昧か?)というところで、昔から墓場だ」と教えてもらった。
富塚古墳群の配置図と航空写真を重ね合わせてみると、1号墳は農地となっている。
2・3・4号墳も農地となっている可能性が高い・・・。
今回見つけた古墳は、8号墳か?9号墳か?8・9号墳よりもっと南に位置しているような感じだったが・・・
他に2基、墳丘らしきものを見たが、よく分からない・・・。
三谷地区の古墳群 | 加賀市細坪町 撮影日2016/12/3 |
三谷地区の古墳 配置図
三谷D3号墳(前方後円墳)は
標高40m付近にある。
大同古墳 | 大きさ不明 1/3欠損 |
細坪古墳群 | 円墳3基(11〜16m)と不明1基 |
三谷A1号墳 | 径14m・高さ1.5mの円墳 |
三谷B1号墳 | 一辺12m・高さ1.2mの方墳 |
三谷C古墳群 | C1号墳 一辺16m・高さ2.5mの方墳 C2号墳 一辺12m・高さ1.7mの方墳 |
三谷D古墳群 | D1号墳 径11m・高さ1.2mの円墳 D2号墳 径14m・高さ2.5mの円墳 D3号墳 全長34mの前方後円墳 後円部径24m・高さ4.5m |
三谷E古墳群 | E1号墳 径9m・高さ1mの円墳 E2号墳 径7m・高さ1.7mの円墳 |
百々古墳 | 径18m・高さ3mの円墳 |
大同古墳は、大同工業の敷地内にあって、
見学できない・・・
さて三谷古墳群の見学。
白鳥町の町民会館そばに駐車し、東の山に入る。
細坪古墳群・三谷A1号墳・三谷B1号墳の近くも通ったはずだが、確認していない。
三谷C古墳群 C1号墳・・・一辺16m・高さ2.5mの方墳 C2号墳・・・一辺12m・高さ1.7mの方墳 |
|
三谷C1号墳か |
三谷C2号墳か |
山の中には、自動車が通れるくらいの林道(泥道だが)がある。何のための道なのか。
前方後円墳があるというので、見つけるまで山を歩く。
途中、墳丘らしい高まりも確認する。
D1号墳 径11m・高さ1.2mの円墳 |
D2号墳 径14m・高さ2.5mの円墳 |
||||
D3号墳 全長34mの前方後円墳 後円部径24m・高さ4.5m
|
来た道を戻って山を降りる。
美谷が丘住宅団地の南に山に入る道があり、そこを上がると、墓地の横に、百々古墳。
百々古墳 径18m・高さ3mの円墳 (三谷地区の古墳) | |
墳頂からの景色 |
|
墳丘 |
墳丘 方向を変えて見る |
墳丘が残っているのに感動です。
黒瀬御坊山古墳群 (南郷・吸坂・黒瀬地区の古墳) |
加賀市黒瀬町 撮影日2016/1/28・3/4 |
標高20m付近にあるので、登りやすいけど、整備されているわけではない。
最近、木が切られて見学しやすくなっている。
黒瀬御坊山古墳群 配置図 黒瀬御坊山A古墳群 1号墳・2号墳は発掘調査後削平され、今は広場になっている。 (2004年に、現地に行っている。) |
|
黒瀬御坊山B古墳群は、白山神社の北にある住宅街(黒瀬ニュータウン)から山に登る道がある。
草刈りがされていて、自然に古墳群前まで行けた。調査でもするのか?
黒瀬御坊山B古墳群 | |||
黒瀬御坊山B1号墳 径19〜20m・高さ3.5mの円墳 群中一番大きい
|
|||
黒瀬御坊山B2号墳 径11.5m・高さ1mの円墳 |
黒瀬御坊山B3号墳 径13.5m・高さ1mの円墳 |
||
黒瀬御坊山B4号墳 径12m・高さ0.5mの円墳 |
黒瀬御坊山B5号墳 径9m・高さ2mの円墳 自然地形の可能性 |
||
黒瀬御坊山B6号墳 径17m・高さ2mの円墳 尾根先端にある。群中2番目の大きさ |
黒瀬御坊山C古墳群は
白山神社の背後にあるC9・C10・C11号墳と、
小さな谷を挟んで北にある1〜8号墳・12〜15号墳に分かれている。
黒瀬白山神社 | |
黒瀬白山神社 鳥居と参道 |
黒瀬白山神社 拝殿 この後ろに本殿 |
黒瀬白山神社境内社 菅原社 白山神社の社殿の手前右側(北側)にある。 この菅原社背後(左奥)に 黒瀬御坊山C古墳群の1〜8、12〜15号墳がある。 菅原社社殿左から、斜面を登って見学。 (南から北を見る) |
|
白山神社のすぐ北の麓から見た 黒瀬御坊山C古墳群 (東から西を見る) 木が整理されているので、 登ってしまえば見学できるが、 この斜面はキツイ!・・・崖だ・・・。 |
まず神社南にある山道から、山に入り、神社後ろにある前方後円墳と、そのそばの墳丘を見学。
C9・C10・C11号墳。
黒瀬御坊山C9号墳 全長18.5mの前方後円墳 後円部径13m・高さ3m
|
|||||
C10号墳は確認できなかった・・・。 径8m以上・高さ1.5mの円墳 | |||||
黒瀬御坊山C11号墳 径12m・高さ2mの円墳 C11号墳 墳丘 |
菅原社の横から山に登り、黒瀬御坊山C古墳群の大部分(1〜8、12〜15号墳)を見学。
なんと1号墳は、石室が露出していた!
4・5・6・2・7号墳と 14・15号墳の間には、浅い谷があるので、
これらの墳丘は尾根先端に並んでいることとなる。
黒瀬御坊山C古墳群 | ||||||
黒瀬御坊山C1号墳 径8m・高さ1mの円墳 横穴式石室がある。 全長4.2m 玄室長さ2.3m・奥壁幅1.4m 玄門幅1.1m(現地で測定)
|
||||||
黒瀬御坊山C2号墳 径9.5m・高さ1mの円墳 横穴式石室か
|
||||||
黒瀬御坊山C3号墳 径13.5m・高さ2mの円墳 |
黒瀬御坊山C4号墳 径11m・高さ1.5mの円墳 半壊 |
|||||
黒瀬御坊山C5号墳 径10m・高さ1.5mの円墳 |
黒瀬御坊山C6号墳 径10m・高さ1.5mの円墳 |
|||||
黒瀬御坊山C7号墳 径8.5m・高さ1mの円墳 |
黒瀬御坊山C13号墳 径15m・高さ2mの円墳 自然地形の可能性 山側に溝みたいなものが確認できないので、 自然地形なのかもしれない・・・ |
|||||
黒瀬御坊山C14号墳 径12.5m・高さ3.5mの円墳 |
黒瀬御坊山C15号墳 径12.5m・高さ3.5mの円墳 |
黒瀬御坊山C8号墳・黒瀬御坊山C12号墳の写真はない。墳丘がはっきりしない・・・。
大堰宮古墳群 オオヒノミヤコフングン |
加賀市山代温泉 撮影日2016/12/3 |
現在営業を停止している「ホテル百万石」の、すぐ北の大堰宮公園の中に保存されているのが、大堰宮古墳。
大堰宮公園は北陸鉄道(旧温泉電軌)電車の開通記念に、
大聖寺川沿いに桜並木がつくられて以来、桜の名所として知られているそうだ。
大堰神社 (オオヒジンジャ) | |
御祭神は大堰神 大聖寺川の水を取り入れる堰がありこの堰を守るため、この名がある。 昭和5年に書かれた大堰宮御由緒には、この地が古墳であるという記述がある。 大堰神社拝殿(附文政9年棟札)は、加賀市指定有形文化財となっている。 この建物は、文政9年に白山宮(現・服部神社)として建造されたものを、 昭和15年にこの地に移築したもので、同種の建造物としては、県下でも数少ないものである。 |
|
大堰神社 |
加賀市指定有形文化財の大堰神社拝殿 |
拝殿のある所が、周りより少し高くなっているので、ここ自体が古墳なのかもしれない。
大堰宮古墳には、説明板がある。
大堰宮古墳 | |
大堰宮古墳 平面図 長径8.1m・短径6.3mの楕円形墳 高さは1.6mで中には、 石棺だけがのこされていた。 (説明板から) 昭和24年9月、山代中学校の矢敷君と中橋君が、 大堰宮付近で採集したという縄文式及び祝部式イワイベシキ(須恵器)破片十数個を持って、 大聖寺高校考古学研究会へ鑑定の依頼を申し込んだ。 その時に、大堰宮には古墳らしい小山が存在することが分かり、 10月にさっそく調査されたが、盗掘されていて、副葬品は見当たらなかった。 「山代町大堰宮古墳調査報告」 (説明板から) |
|
大堰宮古墳 保存されていて、説明板もある! |
|
左手は大聖寺川 |
墳丘上 |
大堰宮古墳群は、3基あるという。 公園内で墳丘らしいところを探してみる。 これかな・・・? |
中代古墳(跡) | 加賀市片山津 撮影日2016/12/3 |
大堰宮公園の北約1km、道が三角になっていて、墓地があるところ。
中代古墳(跡)
古墳といわれなければ、わからない・・・・。
少し高まりがあるかな?
栄谷丸山横穴群 加賀市指定史跡 |
加賀市栄谷 撮影日2016/1/28 |
前回(2002年)は1基しか開口していなかったが今回は10基の横穴を見学することができた。
前回の見学記はこちら
1号横穴と7号横穴は、データから番号が推定できたが、、ほかは一致していない。
栄谷丸山横穴群 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
通称「丸山」と呼ばれる凝灰岩の小高い山の中腹に掘られた古墳時代の横穴古墳群 昭和32・33年に発掘調査で、合計13基の横穴が確認されている。 この調査で、初めて前庭部の発掘を行なった。 横穴はほとんどが玄室・前室の二室からなり、入口から前庭部が広がっている。 出土品は土器が中心で、直刀や金環などもあり、収蔵庫に保管されている。 勅使町の法皇山横穴群よりやや遅い、7世紀後半〜8世紀初頭の築造と推定されている。 (説明板から)
|
栄谷丸山横穴群 入口
左の大きい説明板は、
「カタクリの群生地」の説明板。遊歩道が整備されている。
小さい説明板が「栄谷丸山横穴墓」の説明板。
右の奥に横穴がポコポコ開いている。
横穴の様子
密集して横穴が開口している。
番号がわからないので、見学した順に紹介する。
仮1号
|
||||
仮2号
|
||||
仮3号
|
||||
仮4号 穴が少し開いているだけ
|
||||
仮5号
|
||||
仮6号 1号横穴か 全長7m以上ある石室
|
||||
仮7号
|
||||
仮8号
|
||||
仮9号
|
||||
仮10号 7号横穴か 全長7m以上の石室
|
2002年に見学したのは、いったいどの横穴なのだろうか?わからんなー
栄谷宮の上古墳・石棺 | 加賀市栄谷 撮影日2016/12/3 |
栄谷丸山横穴群の西に栄谷白山神社があり、そのすぐそばに宮の上古墳があったという。
その栄谷宮の上古墳から出土したというくり抜き式石棺が白山神社に保存されている。
栄谷白山神社 祭神は菊理媛神(ククリヒメノカミ)と 菅原道真 |
|
石棺の身が置かれている。 |
手水鉢は横にあるが、石棺にもたっぷりの水 |
墳丘自体は消滅か 寸法をはかってみた。 104cm×212cm 高さ62cm 内法は180cm×80cm |
こんな立派な石棺がある古墳があったんだなぁ!
近くには、二子塚狐山古墳があるが、こちらは組合式石棺だ。
加賀市の古墳群