北村さんちの遺跡めぐり

東大阪市   東大阪市・八尾市の地図g

 瓢箪山古墳
山畑52号墳

大阪府東大阪市瓢箪山
 (撮影日2012/10/25)

瓢箪稲荷神社と古墳が一体化していて、神社後ろ(東側)に駐車場がある。

駐車場から(東側から)みた瓢箪山古墳

左(南側) 鬼塚   右北側 大塚

瓢箪山古墳は、鬼塚と大塚からなる双円墳
 全長50m・高さ4m  南北両丘に横穴式石室がある。
 北丘(大塚)の石室は片袖式で、南西に開口している。
   玄室の長さ2.43m・幅2m・高さ1.1m以上 羨道の長さ4,95m・幅0.8m・高さ1.1m
 出土品は不明
 6世紀前半の築造と推定されている。

瓢箪の形に似ていることから、瓢箪山古墳と名付けられた。
これより東の山手に展開する山畑古墳群の西端に存在する。


  瓢箪稲荷神社境内配置図
    左側が北  (境内案内図から)

  瓢箪稲荷神社正面   西側から

 瓢箪山古墳 鬼塚の南斜面に露出した石
  横穴式石室の羨道入口の天井石

  瓢箪山古墳 西側から見た鬼塚墳丘
 

 本殿石段から 瓢箪山古墳大塚を見る
  大塚の石室は以前神狐が住んでいて、
  「狐塚」といわれ、お稲荷さんが祀られている。

 「狐塚」拡大
  ここが大塚の石室と思われる。


瓢箪山古墳 大塚の北側は
 参道で削られている。

明治時代に描かれた絵図から、双円墳とされる事が多いが、
 稲荷神社社殿が建てられていて不明な部分が多く、前方後円墳の可能性もある。
墳丘中央部にも横穴式石室があるといわれている。

東大阪市の地図

 東大阪市立郷土博物館周辺の
山畑古墳群

大阪府東大阪市上四条町
 (撮影日2012/10/25)

東大阪市立郷土博物館の周辺には、山畑古墳群が保存されていて、見学ができる。
しかし、この博物館はかなりの山にあり、交差ができないような道しかない。

郷土博物館周辺の山畑古墳群配置図 (博物館で頂いたパンフから)


●は見学できる古墳

博物館の敷地内には山畑22号墳、
38〜41号墳が残っている。

山畑古墳群は、客坊谷の南側、高さ15mの瓢箪山神社付近から高さ140m前後の位置にあり、
6世紀中ごろから末ごろにかけての円墳・方墳・双円墳・上円下方墳などさまざまな形の70基からなる群集墳

山畑22号墳 博物館の駐車場の北側にある。

山畑22号墳の西円丘の石室実測図
  (パンフから)

山畑22号墳は 東西に円丘をもつ双円墳
 東側墳丘はすでに壊されていて、
 径15m・高さ4.5mの西墳丘だけが残る
 西丘の片袖式横穴式石室は、全長9.8m
  玄室幅1.5m・高さ1.7m
  生駒山産の石を積み上げて壁をつくり、
  床には石を敷き詰めている。
木棺に使用されたとみられる鉄釘、須恵器・土師器などの土器、
  直刀・耳環・子持ち勾玉などが出土した。
6世紀後半の築造と推定されていて、木棺を使って、埋葬が2回行われたと考えられている。

   山畑22号墳西円丘 南から

 山畑22号墳西石室  入口から内部を見る

  山畑22号墳西円丘 東から
  手前に東側の円丘があった(削られている)

山畑22号墳西側玄室 奥壁幅1.6m

  山畑22号墳 西側円丘頂
  天井石がみえている。

山畑22号墳西石室 内部から外を見る

 山畑38〜41号墳の4基は、22号墳の北側にあり、
 径8〜11mの円墳
 いずれも無袖式横穴式石室で、馬頭大の自然石を積み上げて構築されていて、
 昭和46年の調査で、39・40号墳から金属製の耳飾りや鉄釘が出土した
 7世紀初めごろの築造と推定されている
 石が抜き取られている
41号墳

  41号墳 石室のあたりがくぼんでいる。

  わずかに残った石材
40号墳  直径約11mの小型の円墳
 半壊の石室が残っている。石室の天井石は、残っていない。
 横穴式石室は、長さ4.2m・幅1.1m。 石室内からは、須恵器や鉄釘が出土
39号墳  小型の円墳
 半壊の石室が残っている。石室の天井石は、残っていない。
 石室は長さ4.7m・幅1.1mの無袖形。床面に平らな石を敷き詰めている。昭和48年調査
38号墳  石材はほとんどない。奥壁の石が一つ残っているようだ。

38号墳の東隣にある37号墳のあたりは藪となっている。
38号墳から37号墳の藪を越えた南に、21号墳がある。

 山畑21号墳(市指定文化財)は、
      博物館の東約50mのハイキングコースぞいにあり、道路からも石室の出入口がみえている。

山畑21号墳の石室実測図
  (パンフから)

山畑21号墳は 径15mの円墳

長さ8.5mの石室から、
  凝灰岩製の石棺片をはじめ、須恵器・鉄鏃などが出土

  山畑21号墳 北から見た墳丘

  山畑21号墳 道路側(南)から見た墳丘

  山畑21号墳 石室入口

  山畑21号墳  石室内部
 

  山畑21号墳 
  室内部から外を見る

20号墳は、21号墳の東にある。20号墳の石室は、物置になっている。

 20号墳は、博物館の東約70mのハイキングコースぞいにあり、道路からも石室の出入口がみえている。
 20号墳は、直径約10mの円墳
 片袖式横穴式石室は長さ3mで、石室から、鉄鉾が出土

  20号墳の石室入口

  20号墳の石室内部
  物置となっている・・・・・。

12号墳は、20号墳から道路をはさんで南にある。
藪をかきわけて行くと、南側に大きな石室が開口していた。

 12号墳は、博物館の東約80mのハイキングコースぞいにある。
 直径15mの円墳
 両袖式横穴式石室は、全長11.5m

  山畑12号墳 墳丘に上る

  山畑12号墳 石室入口 手前に大きな石がある。

  山畑12号墳石室内部

  山畑12号墳 石室内部から外を見る

博物館の南の小さな谷を隔てた尾根には、2号墳から6号墳がある。(見学はしていない)。

2号墳は 一辺28mの方形の盛土の上に径14mの円丘をのせた上円下方墳
  古墳群の中で最も大規模な全長16.6mの片袖式横穴式石室
  石室から水晶製の三輪玉と鞍金具が出土

2号墳のある尾根を西にくだってくると3〜5号墳がある。
3号墳は天井石が石室のなかに落ちかけている。
4・5号墳は古墳の形がよくわかる。石室は埋もれているので見られない。

6号墳は 全長10.5mの無袖式の横穴式石室がある。
  石室から須恵器・土師器、耳飾や玉類が出土

東大阪市立郷土博物館の北側には客坊山古墳群がある。
博物館で客坊山古墳群のパンフをもらった。


客坊山古墳群配置図
  (博物館で頂いたパンフから)

客坊山古墳群は、現在19基が確認されている。
  円墳11基 横穴式石室をもつのは 6基
 1970年代に調査された。



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