北村さんちの遺跡めぐり
更新日2009/2/26
| 関西二泊三日の旅 その2 木津川市・(奈良市) |
撮影日2008/11/26 |
旅の二日目
宿泊のアイリスイン城陽を8時過ぎに出発、椿井大塚山を目指す。
椿井大塚山へ行く途中には、高神社古墳群(井手町多賀)
橘諸兄の墓といわれている南開古墳(井手町井手) などがあるというが、
今日は奈良まで行きたいので、椿井大塚山へ一直線。
AM 8:50 椿井大塚山 着
| 椿井大塚山古墳 ツバイオオツカヤマ (国史跡) |
京都府木津川市椿井 |
古墳の本には必ず出てくる有名な古墳。
村の中に入ると、椿井大塚山の案内板がある。
前方部端横に駐車をして、線路下のガードをくぐり後円部にあがる。

後円部上り口
後円部頂に説明板がある。

後円部頂
柵の下にJRの線路が通る。
後円部のくびれ部側は線路で削られ、
とても径110mの後円部とは思えない。

後円部端
上の写真の反対側

前方部先端・横
右側が先端部
先端上に建っていた家は取り壊されたようだ。
本当の前方部先端は右端奥の道のところまであった。

椿井大塚山実測図
(説明板から)
等高線は0.5m間隔なのにすごく細かい。
大きな古墳なのだということがよくわかる。
古墳の真ん中にJRの線路が通る。
前方部先端は削られ、
くびれ部から前方部上にはお屋敷が建つ。
大幅な損壊を受けながらも国史跡として保存されているのも出土品が素晴らしかったからだ。
椿井大塚山は 全長175mの前方後円墳
後円部径110m・高さ20m 前方部長さ80m・幅76m・高さ10m
昭和28年鉄道の改良工事の際、偶然に発見された竪穴式石室から
三角縁神獣鏡30数面を含む40面近くの銅鏡やたくさんの副葬品が出土。
3世紀後半(古墳時代前期初頭)の築造と推定されている。
三角縁神獣鏡は卑弥呼が中国の魏の皇帝から賜った鏡とする説がある。
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椿井大塚山周辺の古墳

椿井大塚山の
800mほど北の尾根に、
平尾城山古墳(全長110mの前方後円墳)がある。
椿井大塚山のすぐ南にも、
JR線路で分断された天上山古墳・御霊山古墳がある。
そのほか東の山に古墳群がある。
雨が降っていれば、京都府立山城郷土資料館に行こうと思っていたが、外回りに徹することとして、
あこがれの浄瑠璃寺に向かう。
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途中の南加茂台の住宅地に古墳があるというので寄ってみる。
| 加茂塚穴古墳群 |
京都府木津川市南加茂台6丁目 |
加茂台6丁目の塚穴公園に残るが
少し盛り上がっているくらいの墳丘で、よく分からない。
赤田川が形成する低地を見下ろす小丘陵の西斜面に築かれている。

塚穴1号墳墳丘
塚穴1号墳は 一辺25mの方墳で、高さ5m。
横穴式石室を持つ。
両袖式の横穴式石室は玄室の幅2.2m・長さ3.5m、羨道は幅1.3m・長さ1.2m
6世紀後半〜7世紀初めの築造と推定されている。

塚穴1号墳のくぼみ
下に石室か?

塚穴2号墳の石材か?
2号墳は1号墳の南東30mにあるが、封土が流出
径15m・高さ2mの円墳。
1号墳の倍塚。
かつては石室の天井石が露出していた。 片袖式の横穴式石室を持つ。
| 浄瑠璃寺 |
京都府木津川市加茂町西小 |
浄瑠璃寺は、中学校時代の国語の教科書の文章を読み、ずっとあこがれていた。(細かいことは忘れたが・・・)
塚穴古墳からどんどん山の中に入る。京都府と奈良県の境の山の中にある。
山の中なのにたくさんの観光客がいる。
門前には風情ある土産物屋が並ぶ。 駐車料300円 拝観料 一人300円

浄瑠璃寺山門
池を挟んで東西に国宝の三重塔と九体阿弥陀堂(平安時代後期の建立)が建つ。

九体阿弥陀堂(国宝)
中央宝池に景色が逆さまに写りすごくきれい!
阿弥陀堂は、藤原時代、京都を中心に建立された堂で、
現存する唯一のもの
中に九体阿弥陀仏を安置する。
中央宝池(特別名勝)は、梵字の「阿」の字に似ているので阿字池という。
平安時代後期の浄土式庭園で、
州浜敷きの中島や玉石敷きの出島などが復元されている。
紅葉がとても美しい。

三重塔(国宝)
平安末、京都一条大宮の某寺から移されてきたもの。
厨子内に木造薬師如来坐像を安置する。
浄瑠璃寺からもっと奥に行ったところに岩船寺があるが、
時間の都合であきらめ、奈良に向かう。
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奈良県に入る手前の木津川市・市坂地区に瓦谷古墳(径34mの円墳で副葬品が多数出土)があるという。
位置は現在「ガーデンモール」というショッピングセンターのあるあたりらしい。
グーグルの航空写真で見ると、瓦谷古墳のあたりが残っているように見えるけれど、どうなのかなあ。
瓦谷古墳の南、五領池の東に上人ヶ平古墳群もあるという。
これもグーグルの航空写真で見ると、一部が残っているように見えるけれど、どうなのか、
ここには京奈和自動車道が開通しているので、現状は分からない。
このあたりはまた、平城京の瓦を焼いた窯跡なども見つかっているそうだ。
市坂瓦窯跡や歌姫瓦窯跡などが見学できるみたいだけれど
佐紀盾列古墳群に早く行きたくて、先を急ぐ。