北村さんちの遺跡めぐり
更新日2019/8/9
朝日山古墳群 2019/4/23
福井県越前町には、2009年に発見されたばかりの番城谷山古墳がある。
越前町天王にある八坂神社北の山頂にあるというが…。
行き方がよくわからないので、情報収集!ということで、まず古墳公園へ。
古墳公園は3回目の訪問。前回から14年が過ぎた。
古墳公園には朝日山古墳群の観世音山支群が保存されている。
朝日山古墳群 |
越前町朝日・内郡 撮影日2019/4/23 |
織田文化歴史館のホームページに「越前町の古墳群」のページがあるので、参考にさせていただいた。
朝日山古墳群は、朝日町朝日・内郡の両地区にまたがる標高50〜70mの丘陵に存在する。 2つの丘陵の最高所に、経ヶ塚古墳と朝日山古墳という2基の前方後円墳が立地し、 それぞれの東側の緩斜面に墳丘墓と古墳が密につくられている。 二口・郡山支群は約30基 (すべて消滅) 経ヶ塚古墳を中心に展開する観世音山支群は59基、 朝日山古墳群を中心に展開する朝日山支群は46基、 合計130基以上(現在は105基)からなる県内有数の古墳群。 前方後円墳の2基は昭和31年(1956)に県史跡に指定され、 観世音山支群一帯は昭和50年(1975)に保存目的から古墳公園として整備されている。 |
朝日山古墳群配置図(イメージ図) HP「墳丘からの眺め」越前古墳巡りツアー を参考にさせて頂き、作成したが、 多くの方墳や方形周溝墓の位置は イメージとお考えください 経ヶ塚古墳は、墳長74mの前方後円墳 朝日山古墳は、墳長54mの前方後円墳 |
古墳公園の方墳群の見学途中に、経ヶ塚古墳を見学したが、まず、経ヶ塚古墳を紹介することとする。
経ヶ塚古墳と その周辺の古墳 |
朝日山古墳群 観世音山支群 |
古墳公園内の北端にある。
整備されていないので、遊歩道などがある整備された公園を北に抜けて、斜面を少し登ったところ。
前方後円墳の経ヶ塚古墳と
経ヶ塚古墳の後円部の南東そばの円墳1基、経ヶ塚古墳の北の方墳3基の見学。
経ヶ塚古墳後円部の南東そばにある円墳1基 | |
周溝がある円墳 詳細不明だが、存在感のあるりっぱな円墳だ。 |
|
南から見た円墳 奥に経ヶ塚古墳がある。 |
経ヶ塚古墳側(北)から見た円墳 |
このすぐ北に経ヶ塚古墳。
経ヶ塚古墳 | 県史跡 |
墳丘図 (HP「越前町の古墳」から) 推定墳長74mの前方後円墳。 後円部径40m・高さ7m、 前方部推定長さ35m・先端裾幅23m・高さ3m 前方部を北に向けている。 段築なし 葺石なし 埴輪なし 周溝はないが、 後円部南西側に旧地形の削り残しの部分が認められ、この部分だけ周溝状となる。 古墳時代前期後葉〜末(4世紀後葉〜末)の築造と推定されている。 |
|
経ヶ塚古墳後円部 左奥に前方部がある。 |
|
後円部にある石碑 「史跡 朝日山古墳群 昭和31年3月12日指定 福井県」 と刻まれている。 |
後円部から前方部を見る |
前方部から後円部を見る |
前方部先端 |
経ヶ塚古墳前方部のすぐ北東に、3基の方墳が確認できる。
経ヶ塚古墳北にある方墳その1 経ヶ塚古墳前方部のすぐ北にある。 |
経ヶ塚古墳の北にある方墳その2 その1の北にある。 周溝も確認できるが、奥は崖。 |
経ヶ塚古墳の北にある方墳その3 その2のすぐ西にある。 小さくなっている。 向こう側は崖。 右奥に丹生高校グランドが見える。 |
人間の目で見ると、りっぱな古墳なのだが、写真ではその凄さが伝わらないのが残念だ…。
古墳公園の方墳群 | 朝日山古墳群 観世音山支群 |
経ヶ塚古墳の南にある方墳群は、古墳公園として整備されている。
越前町古墳公園案内板 (左が北) |
案内板にある黒い四角が、古墳。 解説には「方墳(39基)」と書かれているが、弥生期の墳墓(方形周溝墓)も多く含まれている。 経ヶ塚古墳は、この図の左側の外にある。 古墳番号は分からないので、見た順に番号を付けた。 |
郷土資料館近くの休憩所(南側の休憩所)から北側の休憩所までの古墳の紹介。
南側の休憩所そばには、大きな方墳が並んでいる。 観世音山支群では、経ヶ塚古墳と同じくらいの、標高が一番高いところにある。 方墳は前回は笹でおおわれていたが、笹は刈られ、墳丘がはっきりとわかる状態となっている。 「古墳」とかかれた小さな標柱がある。 |
|
休憩所そばの方墳2基 仮2号墳 右奥仮1号墳 |
仮1号墳 |
仮2号墳 |
仮3号墳 |
南側の休憩所から北の休憩所へ
仮4号墳 右手前が 仮3号墳。 |
|
仮5号墳 この左側(北側)に、経ヶ塚古墳の登り口がある。 |
仮5号墳 奥の林の奥に、経ヶ塚古墳がある。 |
この後に経ヶ塚古墳を見学したが、先に紹介したので、
北側の休憩所周辺の方墳群の紹介。
仮6号墳 |
仮7号墳 |
仮8号墳 |
仮9号墳 |
仮10号墳 |
仮11号墳 奥の建物は北側休憩所 |
仮12号墳 右奥の建物は、北側休憩所 |
仮13号墳 |
北側の休憩所から東へ、ずっと下り坂で、児童公園につながっている。
仮14号墳
時計台モニュメントの北側の
高台の頂部にある方墳
斜面を下りると児童公園。
時計台モニュメントの南側 最初の南側の休憩所へ至る登り坂の方墳群の紹介。
仮15号墳 時計台モニュメントの南側 |
仮16号墳 |
仮17号墳 |
仮18号墳 |
仮19号墳 |
仮20号墳 |
仮21号墳 |
仮22号墳 奥の屋根は、南側休憩所 |
最初の、仮1号墳に戻る。
仮1号墳
その奥に 仮2号墳、仮3号墳と続く
古墳公園を時計回りに一周した。
古墳番号が分からないのが何といっても残念だ…。
朝日山古墳と 1号墳・2号墳 |
朝日山古墳群 朝日山支群 |
古墳公園の南側の尾根にあるが、そのままは行けない。
一旦、自動車に乗り、朝日交差点を300m南下。
道路西側の朝日住宅団地の奥から、雑木林の斜面をよじ登り、朝日山古墳の前方部に到達!
朝日山古墳 登り口
たぶん、私有地?
前方後円墳の朝日山古墳と、その北にある大きな円墳2基を見学。
朝日山古墳 | 県史跡 |
墳長54mの前方後円墳。 後円部径29m・高さ6m、前方部長25m・前方部前面幅9m・高さ4m。 西側には周濠がめぐる。 墳丘図 (HP「越前町の古墳」から) 前方部を南に向け、 丘陵頂部平坦面の平野側に偏ってつくられている。 墳丘周囲に周溝状の溝がめぐるが、 平野部である東側は途切れている。 段築なし 葺石なし 埴輪なし 古墳時代前期末〜中期初頭(4世紀末〜5世紀初頭)の築造と推定されている。 経ヶ塚古墳に後出する古墳と考えられている。 |
|
朝日山古墳 横姿 左(南側) 前方部 |
|
前方部から後円部を見る |
くびれ部から後円部を見る |
後円部から前方部を見る |
後円部頂部の 大きなくぼみと穴 |
朝日山古墳後円部のすぐ北に、円墳の1号墳がある。
1号墳 | |
朝日山古墳の北側周溝を切ってつくられている。 直径26m・高さ4mの円墳 墳丘頂の直径10m 墳丘斜面の中位やや上方に幅1.5mの平坦面がめぐる。 浅い周溝がある。葺石なし 埴輪なし 朝日山古墳に後出する古墳と考えられている。 |
|
1号墳 墳丘 |
1号墳 墳頂部 |
1号墳のすぐ北東に、円墳の2号墳がある。
2号墳 | |
1号墳の北東にある。 径18〜20m・高さ3mの円墳 平面形は、やや楕円形 墳丘頂部の直径10〜13m 約1.5mの周溝がある。 朝日山古墳に後出する古墳と考えられている。 |
|
2号墳 墳丘 |
周溝が確認できる。 |
朝日山古墳の東側には方墳群がある。
方墳その1 |
方墳その2 |
朝日山古墳を見学できて、大満足!横にある円墳もりっぱだった!
越前町の遺跡について、聞きたいと思って、越前町生涯学習センターに行ったが、
埋蔵文化財については、織田文化歴史館に行って聞いてくださいと言われた。
織田文化歴史館
国宝の梵鐘 展示中
入館料200円
奈良時代の作の「梵鐘」は撮影禁止!
越前町の古墳は、他に番城谷山古墳群や八王子山1号墳(町史跡)などが紹介されている。
番城谷山古墳群は、私有地のため見学は難しいそうだ。
番城谷山古墳群 |
7基 確認されている。 1号墳は円墳 2号墳は方墳 3号墳は方墳 4号墳は円墳 5号墳は造出部をもつ円墳 6号墳は円墳 7号墳は円墳 平成22〜26年(2010〜2014)に4・5号墳の試掘調査 |
番城谷山5号墳は、標高155mの高所にある。 墳長45mの造出部付の円墳 円墳部分は直径37.5m 造出し部は長さ7.5m 葺石あり 埴輪列あり 2基の埋葬施設がある。(木棺直葬) 5世紀前半〜中ごろの築造と推定されている。 墳丘図 福井県資料から(HP) |
番城谷山4号墳は、直径18m・高さ2.5mの円墳 埴輪列があり、墳頂部と墳丘周辺に円筒埴輪が樹立していた 葺石がある。 5号墳が崩壊した後、4号墳の墳丘を形成している。 5世紀中ごろの築造と推定されている。 |
番城谷山7号墳は、一辺17×18mの長方形墳 葺石があるが、平野から見えない部分は省略されている。 円筒埴輪(朝顔?)あり 当初は5号墳の前方部と考えられていた。 |
織田文化歴史館のホームページに「越前町の古墳群」のページがあるので、ご覧ください。