北村さんちの遺跡めぐり

金沢市    地図g  

石川考古学研究会会誌第22号(昭和54年)に「北加賀地域古墳群分布調査報告」が掲載されている。

野間神社裏古墳群

金沢市小坂町
撮影日2017/2/28・3/5・3/12

野間神社の裏山にある。

野間神社

主祭神は 草野比売大神(カヤノヒメオオカミ) 
延喜式内の名社

創建は悠久の太古だが、文献に現れたのは斉明天皇2年(656)。
(説明板から)






 野間神社裏古墳群は 
  御所八塚山古墳群の築かれている尾根の、北側の尾根先端につくられた古墳群。
  北のA支群と南のB1号墳がある。
   野間神社裏古墳群 配置図

  (石川考古学研究会会誌第22号の資料に加筆した)

A群 A1号墳 方墳 一辺15m・高さ3m
A2号墳 方墳 一辺12m・高さ2.5m
A3号墳 方墳 一辺12m・高さ2.5m
A4号墳 円墳 径13.5m・高さ2.5m
A5号墳 円墳?
A6号墳 方墳 一辺7m・高さ2m
A7号墳 方墳 一辺7m・高さ2m
A8号墳 方墳 一辺8m・高さ2m
A9号墳
A10号墳
B群 B1号墳 円墳 径20m・高さ3m

資料ではA支群は8基となっているが、少しづつ調査がなされているらしく、
A1号墳から、もっと上に登ってみたら、墳丘らしい高まりがあり、
「A9」・「A10」と書かれた杭が立っていたので、A9号墳・A10号墳を追加した。
 1~4号墳は10m以上の大きさで、尾根筋に階段状につくられている。
 その南側の丘陵斜面に、「山寄せ」につくられた6~8号墳は、一般的な古墳の立地とは異なり、
    大きさも10m以下と小さいので、古墳ではなく、中世の「塚」の可能性が大きいとみられている。

 B1号墳は、現在単独に立地しているが、地形的に見てさらに数が増える可能性がある。

                                           (石川考古学研究会会誌第22号から)

A群は、野間神社の北にある小金保育園の駐車場の奥から山に入る。すぐ6・7・8号墳がある。

 野間神社裏古墳群A群
 A1号墳   一辺15m・高さ3mの方墳   墳頂部平坦面6×5m   標高20m付近
 A2号墳    一辺12m・高さ2.5mの方墳   墳頂部平坦面5.5×5.5m


 A3号墳    一辺12m・高さ2.5mの方墳  墳頂部平坦面4×4m


 A4号墳    径13.5m・高さ2.5mの円墳  墳頂部平坦面径6m


 A5号墳     円墳 ?  

土取りのため消滅 
   4号墳横に裾が残存

6~8号墳は、斜面にある上に、墳丘上に山道が通っていたりするので、分かりにくい。


 
A6号墳 
        
一辺7m・高さ2mの方墳   

 
A7号墳
         
一辺7m・高さ2mの方墳  

 
A8号墳
         
一辺8m・高さ2mの方墳  


   道路が真ん中に通り、裾のみ残る

A1号墳までは、山道があったが、これより上は高い方を目指して登ってみる。
先に見えるのはA10号墳だが、番号順に紹介。

 A9号墳  詳細不明    A10号墳からさらに5mほど高いところ、標高65m付近の尾根頂部にある。

赤い杭に「A9」と書かれている。
 A10号墳  詳細不明    A1号墳から20mほど高いところにある。 標高60m付近

赤い杭に「A10」と書かれている。

B1号墳は野間神社の南にある行雲寺の奥の墓地から山に登る。

左の行雲寺と民家の間の道をずっと行く・・・

途中で道が消え、無理やり登る。


野間神社裏古墳群B1号墳    径20m・高さ3mの円墳   墳頂部平坦面径12m

B1号墳は、径20mほどの円墳と考えられていて、A群とは性格の違うものと考えられている。

小坂古墳群・野間神社裏古墳群・御所八塚山古墳群の位置関係図


小坂古墳群は南西の墓地の奥から山に入る。
発掘調査された1号墳は、径25mの円墳。


野間神社裏古墳群A群は小金保育園の駐車場の奥から山に入る。
B1号墳(径20mの円墳)は、行雲寺の後ろの墓地から山に入る。


御所八塚山古墳群は、加茂神社の駐車場から山道を登る。
4号墳は全長57mの前方後円墳。


小坂古墳群と谷を挟んだ北側には神谷内古墳群がある。

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