北村さんちの遺跡めぐり
金沢市 地図g
北塚古墳群 |
金沢市北塚町・南塚町 |
金沢市の西部緑地公園のそばに二塚農協という建物がある。
二塚というのは「おまる塚」と「びわ塚」のことで、この地名の由来となった。
現在は北塚町(おまる塚)・南塚町(びわ塚)に分かれている。
この二つの古墳のほかに宇佐神社古墳をはじめとして、かなりの古墳があったらしい。
県道野田・専光寺線の建設や西部緑地公園の造営の際に発掘調査を行なって、
10基余りの円墳が確認されたので、北塚古墳群と名づけられた。
削平を受けている古墳は、16基確認されている。
円墳12基・方墳4基
いずれも10m前後の古墳で、最大のものは7号墳の径18mの円墳。
北塚遺跡という縄文時代中期の集落遺跡も見つかっている。
北陸地方の縄文中期後半を示す"北塚式土器"の標識遺跡としても有名である。
宇佐神社古墳
(北塚古墳群)金沢市北塚町
撮影日2003/2/8 )
宇佐神社正面
手前に自動車を止めた。右手の方におまる塚古墳がある。
宇佐神社全景
・金沢市教育委員会の調査によれば
塚状の部分は、長さ35m、幅約22mの長方形で高さは約3.5m。
全長40mを越すような、前方後円墳か前方後方墳と考えられている。
現状は方形に見える。(かなり削られている)
・「金沢市史」によると、直径20〜30m・高さ3.5mの円墳
前方後円墳とすると全長35m。
天保11年の津田鳳卿「椋部考古遊記」に、
本墳が鹿島郡小田中(現在は中能登町)の亀塚(前方後方墳)と同じ形をしているという記述がある。
が、明治22年の調査ではわからなかった。
おまる塚古墳
(北塚古墳群)金沢市北塚町
(撮影日2003/2/8 )
宇佐神社のすぐそばにある。「おまる」というと、赤ちゃんが使うものを思い出すが、これはちょっと違う。
「ホマレ塚」→「オマレ塚」→「オマル塚」と変化したらしい。
おまる塚全景
南北23m、東西19m、高さ4.5mで平野部に立地している貴重な古墳だ
古墳時代後期の築成
今はいびつな形をしているが、
元は方墳だという説や、帆立貝形古墳だという説がある。
内部主体は未発掘。
びわ塚
(北塚古墳群)金沢市南塚町
訪問日 2003/2/8
2005/6/11
新しい住宅地のはずれに、わずかな盛土で残る古墳だ。
形がほとんど残っていないが、びわという名前から前方後円墳を想像する。
盛土の周りは現在の地面より低くなっているので、周濠があったかのようだ。
発掘などはされていないので本当のところはわからない。
びわ塚全景
撮影日 2005/6/11
南北20m、東西16m、高さ4.5m(現状は1.2m)で
平野部に立地している貴重な古墳。
細い溝状遺構が確認されたが、周溝の可能性は低い。
古墳時代前期の築成